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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十四話
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した言葉に僕は頷いて答えた。

依頼を受け、ルバーブ連山の山頂に向かうメンバーは僕、アスベル、メリア、レイヴンさんとなった。


山道を歩きながら、アンジュからのついでの依頼…『結晶を身にまとった魔物』を探してもいるけど…今のところ見つかってはいなかった。

『結晶を身にまとった魔物』…アンジュが話していた特徴だと十中八九、ジルディアの浸食を受けた魔物だろう。
…だけど、このルバーブ連山…それにその付近にはジルディアのキバは出現していない。だから此処には少なくとも、浸食した魔物は現れない筈なんだけど……。



「……衛司…?」


「っと…なんでもないよ、大丈夫」


ふと、不意に隣から聞こえた声に僕は顔を向けると小さく首を傾げて僕を見つめているメリアの姿があった。考えすぎてたのか、多分表情に出ていたんだろう。
僕は小さく笑ってそう言うと、そっとメリアの頭を撫でた。メリアはそれで分かったのか『ん…』、と小さく言って頷くと心地良さそうに目を細めた。

…本当、メリアやカノンノのこんな表情を見ると考えことが吹き飛ぶくらい安心するや。


「ぁ〜…お熱いねぇ、衛司君。熱すぎておっさん、見てて胸やけしそうだわぁ〜」


「…茶化さないでくださいレイヴンさん」


メリアの頭を撫でているとその僕達の様子をニヤニヤという感じの表情で見ながらそう言ってきたレイヴンさんに、僕は小さく溜め息を漏らしてそう言い返した。
この後、しばらくレイヴンさんに茶化され続けたけどアスベルに先を急ぐよう言われ、僕達は再度山頂を目指して歩き出した。





────────────────


「──…どうやらやっと山頂のようだな」


「やっとかい。おっさん、もうヘトヘトだわ〜」



──若干霧のかかった山道をしばらく歩き、僕達はようやく霧の失せた山頂らしき場所についた。
山頂までの道のりの中でも、噂の魔物を探したけど…やっぱり見つける事は出来なかった。
…やっぱり噂は噂だったのかな…。








「…っ……!」


「…?どうしたの、メリア?」


「……血の臭いがする…。…それに…嫌な感じも…」


突然、隣を歩いていたメリアが立ち止まり、何か嫌な物を見たかのように表情をしかめた。僕は思わず首を傾げて聞くと、メリアは表情を変えないままそう静かに答えた。
血の臭いに…嫌な感じって…。


「メリア…それって…」


「皆、誰かいるぞっ!」


メリアに再び聞こうとするが、それは前を歩いていたアスベルの声に止められた。
アスベルの言葉に前を見ると…そこには人の後ろ姿があった。
やや遠く、本来なら一体何者なのかは分からない筈だ
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