禁断の果実編
第88話 白い武者とラプンツェル
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。
『――俺が守ってやるまでもなく、光実は強い子だった』
「え?」
『転んだ時に俺が慌てて駆け寄っても、泣かないで、俺に「ありがとう」と言ったんだ』
蔓が向かってくる。斬月は慌てず、無双セイバーで斬り捨てた。
『泣いたら俺が心配するとあいつは分かっていた。聡くて、それでいて強かった。本当は俺なんかが及びもつかないくらい――』
才能に恵まれている光実。融通の利かない貴虎と比べれば、ずっとしなやかな光実。
「そう」
『気に入らない話だったか?』
「ううん。わたしにはすてきな兄さんが二人もいて、しあわせだなって。泣かなかった光兄さんも、それに気づいてあげた貴兄さんも。わたしのジマン」
碧沙は肩に擦り寄った。アーマーの硬さがあるだけだろうに。まるで貴虎自身がそうされたかのように肩が温まった気がした。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ