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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十三話
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──────
「──……本当にいいの、カノンノ…?」
「──…うん、これは…私のお願いだからね」
──二日目。僕は今、向かい合っている相手であるカノンノに確認するように聞くと、カノンノはもう決心しているような表情で頷いてそう答えた。
「…分かった。だけど、きつくなったら言ってよ
「そっちこそ」
僕の言葉にカノンノはクスリと小さく笑ってそう言ってきた。僕はそのカノンノの様子にもう止めはしないというように小さく頷いた。
僕達はそのまま暫く見合うと、お互い決心したように小さく頷き合い、そして……
「はあぁあぁぁぁぁぁっ!」
「やあぁあぁぁぁぁぁっ!」
…僕は木刀を、カノンノは大剣を手に僕達は前に立つ相手に向けて走り出した。
──バンエルティア号の甲板。二日目のカノンノからの命令は……『カノンノとの模擬戦』であった。
何故模擬戦なのかは分からないけど…カノンノがやるという以上、僕は止める事が出来ないし…それに今回は命令であるため、僕に止める権利もない。
「虎牙破斬っ!」
「っ…なんのっ!」
カノンノが勢いよく振り上げてきた大剣を避けると、続け様に振り上げた大剣がそのまま振り下ろされ、僕はその大剣を木刀で防ぐ。
っ…中々重いなぁ。いつも思うけど…一体あの華奢な身体でどうやってこの大剣を扱ってるんだろう…。うぅむ…意外と馬鹿ぢかr──
「──獅子戦吼っ!」
「うぉわぁっ!?」
突如僕(主に顔面)を狙って放たれた獅子の頭を模した闘気に、僕は慌ててその場を退いて避ける。前を見直すと、何やら不機嫌そうに頬を膨らませたカノンノが、先程の獅子戦吼を出したであろう膝を此方に向けたまま僕を睨んでいた。
「………今、なんか失礼な事思ったでしょ?」
「い、いえ、とんでもございませんっ!」
不機嫌そうに頬を膨らませ、膝を此方に向けたままそう言ってきたカノンノに僕は首を全力で横に振って否定する。僕のその様子にカノンノも分かったのか、表情を戻して構えなおした。
……今度からなるべく考えないようにしよう、うん。
「…それじゃあ仕切り直しだよ。…ファイヤーボールっ!」
「了解、と……魔神剣っ!」
言った後素早く詠唱を終え、カノンノは三つの火の玉を放つ。僕はそれに小さく頷くと、放たれたファイヤーボールの二つを避け、一つを斬撃を飛ばして相殺させる。ファイヤーボールを全て防いだと分かると、僕はカノンノに向けて走る。
…だが、カノンノは僕がファイヤーボールを防いでいる間に、次の詠唱を終えていた。
「まだまだ…フラッシュティアっ!」
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