10話:ろくでもない奴ら
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目覚めの朝にはちとヘビーだ。
ガンガン音楽鳴らしやがって……
嫌な気分になる。不安になってくる。とても焦燥感に駆られる曲だ。
「つーか、この曲……」
「心当たりがあるのですかハルトさん?」
……まさか、そんなワケがないんだがな。ゲームにはない豪華客船5泊6日も何するのかよく分からない旅に、この曲はない。
でも、俺の予想が当たっていたとしたら最悪だ……
「ハルト、着替えて行きましょうか、なんだか胸騒ぎがするわ」
「……何が見えた?」
ナツメの透視。
「……何も見えなかった。こんなことは今までに一度もなかったのに」
「ナツメさん……」
たぶんネタバレ防止だと思ったのは俺だけか。
ナツメの透視やら未来予知やらそんなエスパーな能力を使用されてはゲームは成り立たないのだろうけども。
俺達は急いでメインフロアに駆けつけた。
そこには沢山の人がいて迷惑行為をしている者達と対峙していたんだ。
「あの殿方達が……」
「これはまた珍客みたいね……」
「……ふざけた連中だ」
黒ずくめの怪しい集団。
胸の所にRとロゴが入った悪の軍団。
ポケモンを悪いことに利用するR団。
この会場にて、さっきからR団のテーマソングと共に奴らが俺達の朝食を食していた。
「まぁ見ての通りオレ様たちがここにある飯を全部いただくワケだからお前らは朝飯抜きな。まぁでも人間一日食べなくても死なないんだ、まして一食抜いたって死なねーってwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
1人の団員が話しかけてきた。
……俺と歳はあまり変わらないほどのガキだった。
そして、
「なぁそうだろ? そこの目を逸らした引きこもりのハ〜ルト君。なんでお前がここにいるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
そいつは俺を知っていた。
「……どちら様で??」
俺はそいつを知らないがな…………
「おいおいww一ヶ月も会わないうちにオレ様の顔を忘れたのかよ? そりゃねーぜ、フツー忘れないだろwwwwオレ様だよオレ様、お前の幼馴染のグリーン様だよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「……はて」
「はて、じゃねーよ忘れんなよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
……まさか、グリーンと名乗るとは思わなかった。
でも、確かにグリーンっぽい顔だ、キザ野郎って顔してやがるな……
俺とグリーンは最悪の出会い方をした。
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