マクロスF
0714話
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把握してるわ。ほら、迎えに行ってあげなさい。大事な彼女なんでしょ?」
「べ、別に俺とランカは付き合ってる訳じゃねえよっ!」
そう叫びながらも、桟橋の方へと向かっていくアルト。
その背を見送りながら、シェリルも立ち上がってその後を追っていくのだった。
だが、すぐにビーチチェアから動く様子のない俺に気が付き戻って来る。
「ちょっと、アクセル。護衛なんだからあんたも一緒に来なさいよ!」
「護衛って言ったって、この辺じゃそれ程危ない事もないだろ。元々バカンス込みの仕事なんだから、シェリルも少しはゆっくりしろよ。ただでさえここ最近は忙しかったんだから」
「……もうっ!」
水着の上から上着を羽織り、アルトの後を追いかけていくシェリルの後ろ姿を見送り、太陽にその身を晒す。
太陽とは言っても、当然船の中の太陽である以上は本物の太陽ではない。この辺の技術はネギま世界のテラフォーミングに応用出来るだろうな。
キンキンに冷えたミックスジュースを飲みながら周囲を見回す。本当に南の島を再現したかのようなこの地形は、さすがと言うべきだろう。
太陽に晒されつつ、眠気に誘われるままに意識を闇に落とすのだった。
「ちょっと、アクセル! いつまで寝ている気!? そろそろ起きなさいよ!」
そんな声と共に身体が揺らされ、意識が急速に浮上していく。
眠りから目を覚ますと、すぐ近くにはどこか呆れた表情を浮かべたシェリルの姿。
「あー……どのくらい寝てた?」
「2時間くらいかしら。幾らバカンスを兼ねた仕事だからって、護衛対象のあたしを放っておいて昼寝をしてるってのはどうなのかしら?」
「そうは言っても、別に危険な事は無いだろ? ジャングルの方に行くんならさすがに何があるか分からないだろうから声を掛けて貰いたいが」
とは言っても、この島に来た時に思ったようにジャングルの中に凶悪な獣の類は存在しない。危険というのは、足を滑らせて道から落ちるとか、そういう風な感じになるだろうが。
「はぁ、まぁ、いいけどね。それよりもアクセルが寝ている間にも色々とあったんだから。それにランカちゃんもアクセルに挨拶をしたいって言ってたのに、寝てるんだものね。アルトがちょっと不機嫌になってたわよ?」
苦笑を浮かべながらそう告げ、手に持っていたカットフルーツの盛り合わせが乗った皿をこちらへと渡しながら、俺が寝ている間にあった出来事を話してくる。
それによると、アルトの正体――元歌舞伎役者――が映画スタッフに知られて、そのファンだった監督が是非映画にチョイ役でもいいから出てくれないかと交渉したらしい。
だが、歌舞伎が嫌で父親と袂を分かち、パイロット養成コースに転入してきたアルトはそれを拒否。
「アルトってそ
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