暁 〜小説投稿サイト〜
愛は勝つ
第一章
[2/2]

[9] 最初 [2]次話
ういう女の子をな」
「やっぱりそれしかないのかな」
「だってそうだろ?」
 真は言う。
「好きな本だって自分で見つけるしかないだろ?そういうことだよ」
「そういうことなの」
「それは自分で探せ」
 真の言葉は突き放したものであった。
「それしかない」
「そういうものなんだ」
「当たり前だろ?出会いとかそういうのは大抵は自分で見つけるしかないものさ」
「こうして図書館で本読んでるだけじゃ駄目なんだ」
「まあそれでも見つかる場合はある」
 言葉は少しあやふやなものになっていた。しかしそれでも彼は言う。
「けれどそれでも見つけるのは自分なんだよ」
「何かよくわからないけれどわかったよ」
 尚志は答える。要領を得ていない答えであったがそれでも答えたことは答えた。彼にはどうにもわかりにくい話であった。
 それから暫くの間そのことについて考えていた。どうすればいいかというと結論も出ないままであった。そもそもそれがどういったものかあまり、いや全くわかっていなかったのだ。

[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ