暁 〜小説投稿サイト〜
テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第五十二話
[4/4]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
た理由を言っていくと、その最後に、カノンノの怒った声と、乾いた音…頬に痛みがした。
叩かれたのだ…カノンノに。
「衛司のバカ…バカバカバカっ!本当にバカっ!!私達が…私が、本当に衛司を拒絶するなんて思ってるのっ!?」
「カノンノ……」
「あの時、皆が言った『衛司を拒絶しない』って言葉を信じられないのっ!?私達は…私は…衛司が居なくなるなんて嫌だよっ!」
真っ直ぐと僕を見て、怒りながら…そして、瞳から涙を流しながらそう言葉を出していくカノンノ。
その姿に、様子に…僕は何も言えなくなる。
「それに、『自分は死んでる人間』なんて…そんな事、言わないでよっ!私の知ってる衛司は…私の大好きな衛司は…今だってちゃんと『生きてる』でしょっ!」
「っ……!」
「衛司…皆を…私を…信じてよ。…自分で『自分は死んでる』なんて…言わないでよ。私…そんな衛司…見たくないよ」
「……ごめん……っ」
怒りながら、泣きながら僕を真っ直ぐと見てそう言うカノンノ。
そのカノンノの言葉に、僕は涙を流して…そう、謝罪の言葉を出した。
カノンノはそんな僕に手を伸ばし、その手で僕の頬に触れると、真っ直ぐと僕を見たまま口を開いた。
「…衛司…この事…ちゃんとメリアや皆に話して上げてね。きっと…皆、アナタを受け入れてくれるから」
「…うん…ごめん…」
「……いいよ。……それにね、衛司…。もし…皆が受け入れてくれなかったとしても……――」
「え……――」
カノンノの言葉に頷いていると、そうカノンノが言い僕を真っ直ぐと見たまま顔を近付け……僕の唇に口付けをした。
突然の事に驚く僕に、カノンノは少しして触れていた唇を離すと、頬を赤く染めて言葉を出した。
「――…もし、皆が衛司を受け入れてくれなかったとしても……私はずっと…ずっとずっと、衛司を受け入れてあげるから」
「っ……ごめん……あり、がとう……っ!」
「…いいんだよ。衛司が私を支えてくれたみたいに…私も…衛司を支えたいから…」
「…ありがとう…ありがとう…っ!」
カノンノの言葉に、僕は再び涙が溢れ出す。そんな僕に、カノンノは僕を慰めるように、僕を抱き締めて優しく頭を撫でてそう言った。
いつもカノンノやメリアに、僕がやっていた事だけど……二人もきっと、こんな気持ちだったんだろう。
カノンノの優しさと想いに……僕は抱き締められたまま、涙を流したまま、心から感謝の言葉を出していた…。
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ