アカデミー編
弱点
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態でも同等。ただ、こんなに狭いフィールドでは、この大太刀は邪魔だ。
冷静にそう思考した彼女は、引き抜いた大太刀を構え。次の瞬間、突貫する。
愚直なまでにまっすぐに。
されども、写輪眼を持っているサスケは見抜いていた。
まずいとサスケが身を引くより早く、カトナの大太刀が勢いよく、地面に向かって振り下ろされるとともに、柄から手を離される。
支えを失った刃は地面に叩きつけられる。
もろに衝撃を食らった地面が揺れた。サスケの動きが一瞬固まる。
その隙に、カトナの指が動き、再び印を組む。
「水遁、篠目雪」
先ほど白い蒸気となった水がさざめいた。
それはまるで霧のように広がった、と思うと、空中で糸が作られる。
細い糸はサスケの全身を搦めとろうと動く。
しかし、サスケも黙ってはいられない。
手にチャクラを纏わせ、即席のチャクラ刀を作って糸を断つ。
本来ならば、チャクラがある限り無限に作られるはずの水糸は、電気によって分解され、消えていく。
しかしその代わりに、水素が生まれる。
カトナがにやりと笑った。
まさかと青ざめるサスケの隣で、カトナはそのまさかを実行する。
苦無を大太刀に投げる。
火花が散った。
瞬間、小規模の爆発が起きた。
閃光がサスケの目を焼く。
爆発の中心にあった大太刀が、まるで跳弾するかのようにあらぬ方向に飛ぶ。
大太刀はあれほど手荒く扱われたというのに、相変わらずの鋭い切れ味を発揮し、アカデミーの校舎に食い込んだ。
ひっという声が観衆の口から漏れ出たが、戦いに集中しているカトナは気にしてないかった。
半径1mを超えた場所にまで、自分の獲物が離れているというのに。
カトナの集中力は切れない。切れてしまわない。
自分の弱点を晒しかねない状況に陥っていることに、気が付かない。
自分が悪手をうったことに、気が付かない。
サスケにだけに向かうその集中力に、もっと周りを気にしろと、サスケは怒鳴り付けたい気分に陥る。
「ほんとっ、おまえは!」
勝つためならば、手段は選ばない。手段を選べない。
内心で少しだけ舌を打ったサスケに、カトナは攻撃を畳みかける。
一時的に目を潰されたサスケは、風切音と今までの戦闘経験からなんとかカトナの攻撃をいなす。
だが、それでは勝てない。
頬を赤い線が走る。
本気で勝ちに行っているカトナは、目が見えないサスケに容赦なくボディーブローを叩きこむ。
うっとサスケが息をつめた瞬間、カトナは次の掌打を打ち込もうとして。
――ずしんと重くなる感触を覚えた。
しまった!!
カトナはなんとか転倒するのを避けようとしたが、いきなり増えた重みにうまく動けるわけがない。体勢
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