マクロスF
0713話
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いが。あるいは、何らかの理由でギャラクシー船団に出張したりしたのか?
この辺、後でちょっと調べてみる必要があるかもしれないな。
「なら、シェリルはどうだ? 銀河の妖精を口説くってのはお前としては悪くないんじゃないか?」
「……あのなぁ、幾ら俺でも相手のいる女を口説くような真似はしないよ」
「は? 俺が知ってる限り、シェリルにその手の相手はいないぞ?」
「いや、お前がいるだろうに」
「……は?」
予想外とも言えるミハエルの言葉に、思わず尋ね返す。
だが、逆に返ってきたのは、それこそ何を言ってるんだお前といった表情のミハエルだった。
「あのなぁ。軍の広報の仕事、シェリルがわざわざお前を指名したんだぞ? 何の感情も持っていない相手にそんな真似をすると思うか?」
「シェリルが指名?」
「あちゃあ。……お前、本当に女心を分かっていないな」
「いや。それは否定しないが、シェリルが俺に対して抱いているのは恐らく異性としての俺じゃなくて、どちらかと言えば弟のような存在としての俺だぞ?」
元の姿ならまだしも、今の俺は15歳程度の年齢だ。シェリルが異性として認識するかといえば、正直微妙だろう。
だが、そんな俺の言葉を聞いたミハエルは、何やら映画のスタッフと思しき存在と話しているシェリルに視線を向けて、小さく溜息を吐く。
「お前、本気でそんな事を言ってそうだから質が悪いよな。……まぁ、その件は当事者同士で解決して貰うとして、だ。シェリルは今とんでもなく忙しいんだ。それは理解しているな?」
「ああ」
実際、ギャラクシー船団の為にと、これまで以上に積極的にメディアに出て活動しているシェリルは、昨日まではそれこそ分単位でスケジュールが詰まっていた。
「なら、せめてこの仕事でリラックスさせてやるんだな。アルトの奴を見てみろよ、ランカちゃんが来るって聞いてからはずっとあの調子だぜ?」
視線の先でどこか落ち着きのないアルトへと視線を向けながら告げるミハエル。
……そう言えば、シェリルのイヤリングも俺が預かったままだが、そろそろ返した方がいいだろうな。空間倉庫の中にあったんだが、それこそシェリルは忙しくてそれどころじゃない毎日だったんだ。それを思えば、今回はいい機会かもしれない。
そう思いつつ、撮影者達が休憩する為のログハウスに向かっていったシェリルを見ながら考えるのだった。
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