No3 兄弟
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リザードンに乗って俺が向かった先は、ニビシティだった。
道中(飛んでるが)のトキワの森にも変化が見られた。ジョウト地方のポケモンが住み着いていたのだ。
「うおっ!?」
俺は驚きの声を上げた。両目に映ったのは、変わり果てたニビシティ。
建物はほとんどが石造りに、化学博物館はより大きな博物館に変わっていた。
俺はニビシティに着地し、リザードンをボールに戻した。
「あーーっ! レッドさん!」
「うお、レッドさんだ!」
ニビシティの人々が俺を指差し、驚きの声を上げている。
それもそうだ。俺は死んだ扱いにされていたんだから。
ってそんなことより、タケシに会わないと。
女性への押しが強いタケシなら、彼女の作り方にヒントをくれるはずだ。
あまり人に目立ちたくない俺は、ニビジムに走った。
「タケシ〜〜!!」
ニビジムの自動ドアが開いたと同時に、俺は叫んだ。
だが、そこにいたのは、タケシではなかった。
「タケシ……?」
「……レッドさん!?」
「!?」
そこにいたのは、糸目と半袖が特徴的な男、これだけならすぐにタケシと分かるが……。
その男は、俺より少し歳下の少年だった。
「よかった、やっぱり生きてたんだ……」
「俺は簡単には死なない……っつか」
「君……誰……?」
「あ、俺、兄ちゃんの弟のジロウです!」
「ジロウ!?」
そういえば確かに、タケシには兄弟がたくさんいたな。
5年前はジロウは10歳だったから、今年で15歳か。
「ところで、タケシはどうしたんだ?」
「タケシ兄ちゃんは、シオンタウンに向かいました」
「シオンタウン……なんでだ?」
「俺にも、わかりません」
タケシがシオンタウン……なぜかは分からないが、どうせ後で寄る町だったんだ。手間が省けた。
「あ、ちょっと待って下さい!」
「……ん?」
ニビジムを出ようとした俺は、ジロウに呼び止められた。
「勝手ですけど、レッドさんに頼みが……」
「なんだ?」
「俺と……ポケモンバトル、してくれませんか?」
「バトル……」
ポケモンバトル、その言葉をきいたのも5年ぶりだ。
今までずっと、シロガネ山の野生としか戦って来なかった。人とのポケモンバトルは久しぶりだな。
「もちろん断らないが、なんでまた?」
「俺、今年にジムリーダーになったんですけど……」
「ジムリーダー!?」
驚いた。タケシはジムリーダーをジロウに譲ったのか?
「でも俺、自分の強さに自信が持てなくて……」
「だから、最強のトレーナー、レッドさんと戦えば、自信がつくかなって……ダメですか?」
「……いや、その意気、立派だと思うぜ」
最強のトレーナー……俺も過大評価され
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