装填1 始まりの日
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」
「フケツ!」
「光君はそういうタイプじゃないっておもってたのに!」
「ガッカリだよ!」
「サイテー!」
「先生、遠山君と席を代わります」
新学期なのに、息が合いすぎだろお前ら。こういうことになると。
不知火が気を使ったせいで金次もアリアの隣にさせられた。
ザマアみろ。
「「お、お前らなぁ…」」
ずぎゅぎゅん!
鳴り響いた二発の銃声が、クラスを一気に凍りつかせた。
真っ赤になったアリアが、例の二丁拳銃を抜きざまに撃ったからだ。
「れ、恋愛だなんて……くっだらない!」
翼のように広げられた両腕の先には、左右の壁に一発ずつ穴が空いていた。
チンチンチンチーン。
拳銃から排出された空薬莢が床に落ちて、静かさを際立たせる。
馬鹿理子は前衛舞踏みたいなポーズで、ズズッと着席した。
理子の馬鹿には朝の分も含めて後でお尻ペンペンしちょる。
武偵高では、射撃場以外の発砲は『必要以上にしないこと』となっている。
つまりは、してもいい。
だが、始業式の朝からいきなり撃ったのは彼女が始めてだろう。
「全員覚えておきなさい!そういう馬鹿なことを言うヤツには……」
それが、神崎・H・アリアが最初に発したセリフだった。
「風穴あけるわよ!」
「来れ 虚空の雷 薙ぎ払え 雷の斧!!! 」
標的の丸太が俺の放った魔法で真っ二つに割れた。
五時限目、SSRの超能力実験室内で俺は魔法の練習をしていた。
今のは、取得中の 上位古代語魔法だ。
威力は中の上。
技のキレや発動までの時間が長くまだまだ実戦では使えそうにない。
「はあ〜。
なんか今日は疲れたな」
全ての授業と自主練習を終えて帰宅しようとSSR棟を出るとソイツはいやがった。
「遅い!
レディを待たせるなんて紳士失格ね」
夕陽を背に浴びて緋色に輝く…神崎・H・アリアがな。
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