EPISODE35 失くしたモノ†失くしたくないモノ
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とある。つまり、クラブの単一能力のことだ。
[能力消滅?概要は・・・・閲覧ロックだと?]
怪しい。自分に操作できないプログラムなどあるはずがないと怪訝に思うが、
「きみでも完全に把握できないことがあるんだな」
ライの一言でウィンドウを閉じて応じる。
[何を言う。おまえのことは隅から隅まで知っているぞ?たとえばおまえこの間あの暴力刀女のは―――――]
「ストップストップ!あれは事故だ!それにアレは一夏ドアを開けなければあんな事態には――――」
《ライさん、よろしいですか?》
ノックと共にセシリアの声が聞こえた為C.C.との会話を切り承諾の声を投げる。先ほどと同じ憎たらしく舌を出して消えたのを悔しく思いながらライは入ってきたセシリアに振り返る。
「公務はもういいのか?」
「はい。書類整理だけでしたので。持つべきものは、優秀な副官と部下ですわ。さ、ライさん出かけましょう」
そういえば、と飛行機内でかわした二人ででかけようという約束を思い出して首を振る。午後からは彼女の案内でイギリス国内―――――と言っても、行ける範囲内ではあるが観光することに。
車を走らせること、2時間余り。着いた先は料理店の立ち並ぶ、日本で言うところの観光街のような場所だ。広場の中央には巨大な噴水があり、休日ということもありかなり人でにぎわっている。
「まずは食事から。私の行きつけのお店がありますのでそちらへ参りましょう」
「うん。…人が多いな。逸れると大変そうだ」
迷わないよう、手を繋ごう――――とした瞬間。セシリアが顔を紅くして手を引っ込めてしまった。「すまない」と謝ると「いえ、その、あの・・・・」ともじもじしながら此方をちらちらと見てくる。やはり人目がある場所で異性と手を繋ぐ、しかも意中の相手ではないということを考えるといくら迷子にならない為とはいえ気がのらないかと苦笑する。
すこし、舞い上がっていたか。ライは先ほどの自分を哂いセシリアに場所の案内を頼むと歩き出す。
が、そこで事は起きてしまった。
突如爆発する地面。飛び散る瓦礫と人、そして爆風。人でごった返すこの日を狙ったテロかとも考えたが、煙の向こうに浮かびあがったシルエットにそれはないと判断し思考を一気に切り替える。
強靭な腕と黒い全身。自分と同じ全身装甲を纏った、忘れもしないあの機体。
[識別確認。応答と生命体反応なし。無人機、ゴーレムだ]
C.C.が機体データと避難勧告を同時に操作して避難誘導を開始する。こんな街中で、しかもパニックになっている状況での戦闘は危険すぎる。狙いがなんなのかはっきりしない以上手出しをするの
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