暁 〜小説投稿サイト〜
永遠の空〜失色の君〜
EPISODE34 血の繋がり
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らC.C.。そんなこと言わない》

[何を言う。こうやって虎視眈々とおまえのことを狙っている有象無象の中の一つだぞ?おまえは私のものだ。それを横取りしようとしている女など女狐で十分だ]

《いつ僕がおまえの物になったんだ。デタラメ言うな》


そういうとC.C.が心底不満な顔をして目の前に浮かぶ。


《もしかして、機内食で出されたピザが食べられなかったのが気にくわないのか?第一きみはプログラムだろう?》

[ただのプログラムではないぞ?味覚はお前と共有できるし、精神もリンクしている]

《なるほど、要はもっとピザをよこせと言いたいんだな?》

[さっすが私の下僕だ。呑み込みが早い]

自慢げに鼻高々に言うこのプログラムを今心底殴り飛ばしたいと思うが残念なことにそんなことはこちらからは出来ない。故に流すしかないと代わりにため息をつく。


《これから検査結果を聞くんだ。少し静かにしてくれよ?》


そう言うとますます不満そうに頬を膨らませ、べーッ、として消えた。まったく人騒がせな奴だと再びため息をつくと今度は心配そうにセシリアが此方を覗き込んできた。声が同じなだけに思わずツッコミをいれそうになったがそれを堪えて呑みこむ。


「少し疲れているだけかもしれないが問題ない。ありがとう」

「それならよいのですが・・・・また以前のことのようなことはナシにしてほしいですわ」

「その時は済まない。でも今日は本当に大丈夫だ」

「まあライさんがそうおっしゃるのであれば・・・・」

「優しいなセシリアは。いつも気遣ってくれてありがとう」

「ふぇ、いや、あの、その・・・・」


照れるセシリア。そこへ響く声が一つ。


「お惚気はそのくらいにしていただけると嬉しいのだけど?セシリアお嬢様」


振り向くと、金髪に青い典型的なイギリス人と言ってもいいほどの背の高い女性がタバコを口にくわえながら白衣を怠そうに着て立っていた。それにあたふたとした後咳払いを小さく一つした後前へ進んで紹介をしてくれる。


「紹介いたしますわ。こちらはブルーティアーズの設計と開発主任である――――」

「シェリン・クルフェイルよ。あなたがお嬢様の言ってた―――――」


言いかけて、「わーわー!」とセシリアの妨害が入る。顔を真っ赤に染め、必死に言わせまいと両手を上下に大きく振る。


「これは相当な入れ込みようねぇ・・・・まあいいわ。“私が興味があるのはあなたじゃなくてあなたの能力だから”」


シェリンと名乗ったこの女性の一言で、彼女がどれだけ此方のことを知っているのかを瞬時に理解する。おそらくはギアスのことも知っているとみていい。なら、C.C.が喋らないことも彼女ならきっと
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