EPISODE31 蒼と白
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
軌跡を彩る。
「あの攻撃を、全て防ぎきっている・・・・」
驚愕の声をあげたのは鈴だと判断できるあたりやっぱり見慣れているなと思う。こんな芸当ができるのは多分この少年しかいないと違和感なく見る。ホントに凄い。もはやこの言葉しか出てこない。
攻撃が通らないと見るや否や福音は近接戦を仕掛けてくる。遠距離は互角だと判断したのだろう。そう判断させたということは、それほどまでにライの実力が高いということを意味していた。銃を粒子化して格納し今度はマウントしてある剣を抜く。掌から伸びるブレードを受けながらさらに高度を上げて切り結ぶ。超高振動で震える赤い刃と高密度のエネルギーでできた刃が空中で幾度となく火花を散らしながら高速戦闘を繰り広げる。それを雲の隙間から時々除くその光景を見上げながらモニカは思う。
次元が違う、と。
?エネルギーが不安定だ。長期戦になればこちらが不利になる?
『なら、その前に機能停止させるまでだ』
C.C.の警告にライはMVSを振るったあと一度フェイントを入れて蹴り飛ばす。剣をマウントした後再び銃を展開。スーパーヴァリスとなった二丁のうち左で握っている方のグリップを収納し、右で握る銃身を展開させての二つを連結させる。スナイパーモードになったことでハイパーセンサの照準も専用のもの切り替わる。砲門にエネルギーが溜まっていき・・・・・ロックしたことを意味する赤い表示が出ると同時に引き金を引く。長く伸びる緑の光がもう一枚の福音の翼を射抜き、爆発させた。立ち込めていた雲をも吹き飛ばす一筋の光は福音を衝撃で海中へと叩き込んだ。
ノーマルモードへと切り替え、確認の為に高度を下げる。
『・・・・さすがにやりすぎたかな?』
?男はこれくらいやらないと女に舐められるぞ?
程度と意味が違うとツッコミを入れて箒らと合流。活動停止を告げないC.C.に警戒心を解かないまま海面をじっと見つめる。
「・・・・これ、終わったの?」
「わかんない。でも、なんかこう、」
「はい。・・・・狂気が、消えていません」
鈴、シャルロット、モニカの順で言葉を発する。
?ッ、全員散開しろ!?
『みんな、離れて!』
C.C.の警告に瞬時に反応したライが指示を飛ばす。含まれる危険度の高さを身で感知した彼女達はその場から離脱。直後、海面が渦を巻いて“割れた”。
膝を抱えるように丸く繭のような膜につつまれていた福音が蛹から羽化する蝶のように出で翼を広げる。切り落としたはずの翼は再生され、その脅威を増している。それが何を意味するかはC.C.の警告と同時に理解する。
?マズイぞ、セカンドシフトだ!?
福音が飛翔する。再び翼を広げ、歓喜す
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ