EPISODE27 臨海学校前日
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日本本土へて続くリニアレールに乗りながら窓の外を眺める。普段ISの訓練などで空中から海を見ることはあってもこんな風にゆったりとした気持ちで海を見るのは久しぶりなので少しテンションも上がる。太陽の光を反射してキラキラと輝く波はとても綺麗で見ていて飽きない。
そして、車内に目を向ければいつも通りにじゃれ合っているみんなの姿が。今はラウラも加わってその賑やかさはさらに増しているようにも見える。彼女が早くもあの輪に打ち解けてきている光景に安堵しながら僕は一夏との話に意識を戻す。
「にしても残念だったよな、タッグトーナメント戦。あと一歩ってとこだったのに」
「仕方ないよ。ラウラには僕らの動き一度見られている上にペアになったのがシャルルだったんだ」
近接戦にも対応できるうえに片や相方は代表候補生でもあり一個小隊の隊長で軍人。如何なる状況にも対応でき、即興のコンビネーションだというのに何故か二人の息はピッタリ。シャルルの技量や相手に合わせて動く臨機応変さも相まってほぼ無双状態でダッグトーナメントは幕を閉じた。ちなみに一夏はモニカと、僕は箒とペアを組んだが一夏とモニカは4回戦で上級生に打ちのめされ敗北。敗因はやっぱり白式の燃費の悪さがおおきな敗因。そして僕と箒は決勝にてラウラ&シャルルペアに敗北。ねんみつに練った作戦も彼女たちのコンビネーションの方が上だったらしく残念ながら敗北してしまった。
そして、翌週。間近に差し迫った臨海学校にむけてみんなで水着を買いに出かけようと言うことで現在に至る。ISに乗るといっても年頃の女の子だ、こういう時はテンションも上がるようだ。
やがて見えていた海面がコンクリートに変わる。どうやら駅に着いたようだ。電車が停車してホームに降りるとまた違った空気が鼻を抜ける。こういう感覚はいつになっても新鮮な感じがして好きだ。
ショッピングモールまでは駅からそう遠くない。というのも建物が隣接しているためそのまま歩いていけば5分足らずで施設内に入ることができるので休日ともなれば人だかりも多い。主に女性客が多く目につくのはこの世界のシステム故か。ISが登場して以来女尊男卑なんてシステムがいつのまにか出来上がっている。全ての女性がISを操縦できるのかと言われればそうではないがISというものによって男性の社会的地位がさがっているのは事実。現に今すれ違ったカップルや夫婦でさえ男子の方がずさんな扱いを受けている。おまけにすれ違った際にただ肩がぶつかっただけにも関わらずかなりの揉めようだった。
みんなはその光景を知ってか知らずか視界に入れることなく目的のお店に向かっていく。この光景を目の当たりにしてしまっている僕からしたら、それはあまりにも――――
―――――残酷か?
また聞こえてきた声に
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