EPISODE25 闇を切り裂いて
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
・わかった!」
一夏から注意を反らすようにヴァリスも連射モードで撃つ。クラブのエネルギー的にも、もう残り時間は少ない。攻勢にでるなら、このタイミング!
たしかにシステムの攻撃は鋭いし軌道も完璧だ。回避するのもかなり難易度が高い。でも、それだけに読みやすい。
瞬間加速を使って肉迫してくる。急所を捉えようと、刀を振り上げるこの瞬間、ほんの少しだけ右側に隙が出る。そこが僕らの勝利への一手だ。
「一夏!」
「ハァァァァァ!!!!」
MVSを右わきに突き立てる。高速振動する刃が装甲を抉り、そこに向かってヴァリスをこれでもかと連射。大きく爆発を起こしてよろめいた機体には方から腰まで斜めにはじけ飛んだかのように中身が見える。
「今だ!」
スラッシュハーケンを撃ちこみ、巻き上げて組みつく。再生しようと歪む装甲をかき分けてラウラを引きずり出し、抱えて全力離脱、その際、クラブのエネルギーが限界を超えて待機状態に戻る。
「決めろ、一夏ァ!」
雪片弐型を零落白夜を使用して展開。その能力をもって抜け殻となった機体を一閃し、機能停止させた。
「・・・・やった・・・・のか・・・・?」
再び静まり返るアリーナ。わずかに残ったエネルギーを使い、クラブが報告を上げる。
*
報告:シュヴァルツェアレーゲン、VTシステムと共に機能停止を確認。再生、及び再起動の危険性なし。
「・・・・終わった」
そう呟いた直後。回線から割れんばかりの歓声が上がった。
◇
「冗談じゃないよ!どうしてあんな無茶したのさ!?」
ひと段落したところでシャルルの雷が落ちた。
「だが、あの時はああするしか・・・・」
「たしかにそうかもしれないかもしれないけど、あの判断はライも危なかったんだよ!?どうしてボクやモニカを頼らなかったのさ!」
「二人にも危険がおy」
「言い訳は聞きたくないよ!」
理不尽だ。訳を求められたから言ってみれば聞きたくない・・・・こんな仕打ちは初めて受けた。でもそんな理不尽を言いながらも、シャルルの瞳は潤んでいた。
「・・・・シャルル様はあなたを心から心配しているんです。確かにあなたの技量は資料をみり限りでも驚きの連続でした。そしてあのシステムの欠陥に気づいた分析力も並大抵のものではありません。織斑一夏氏との連携も完璧でした。ですが、あそれとこれとは話が別です。あなたは自分を粗末にしすぎる」
モニカに言われて少し考える。確かに自分でも死に急いでるような気もしていた。この事件だけで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ