EPISODE24 異変
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ている。これは・・・・!
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」
一夏が叫び、零落白夜を全開で降りぬく。しかしデタラメなその太刀筋は簡単に読まれて回避、カウンターを打ち込まれて吹っ飛ばされてしまった。
「アイツ、許さねぇ!」
「やめろ一夏!どうしたんだいきなり!?」
「あれは・・・・あれは千冬姉だ。千冬姉だけのものだ!それを、あいつは・・・・!」
「落ち着け一夏。今のままじゃ勝てるものも勝てない。ここは落ち着いていこう」
冷静になるんだ。現状を把握し、整理するんだ。
今目の前にいるのは間違いなくラウラ。それが何かしらによって彼女の意志は捻じ曲げられている。それがなんなのかはこの際置いておくとして、問題はこれからどうやってラウラを助けるか、だ。このまま放っておけば、彼女はおそらく・・・・。それだけはなんとしても避けなければならない。
《蒼月、織斑、無事か?》
思考の海に浸かっていると織斑先生の声が響いた。こんな騒ぎがあったとなれば教員部隊が準備していても不思議じゃない。
だがこの状況。隔壁が閉まっていてレベルが3である以上、時間は多少なりともかかるし、今の攻撃・・・・映像資料でしかみたことはないが、あれは紛れもなく織斑千冬のもの。ということは、今僕らの目の前にいるのは彼女本人と言っても過言ではないだろう。
敵はまがい物とはいえ、あのブリュンヒルデ。世界最強を相手に、僕らで戦えるのか?
《今教員たちで構成された鎮圧部隊が準備しているが…なさけないことに時間がかかる。すまないが、そいつの足止めを頼めるか?》
「・・・・無茶苦茶言ってくれますね」
《現状ではおまえたちにしかできないのでな。こうする以外被害を最小限に食い止める方法はない。それに蒼月。おまえにはアリーナのフィールドを抉った罰だ》
さらに無茶苦茶だ、と言おうといたところで隣で一夏がくすくすと笑ったのを見て睨んで黙らせる。
これで罰なのだから命賭けにもほどがある。フィールドを抉ったのに関して言えば、一夏も零落白夜でシールドを壊している。これはどうなんだと言いたいが、それは後回しでもいいだろう。今は、この事態をなんとかすることが最優先だ。
勝利条件は二つ。一つは、鎮圧部隊が侵入するまで持ちこたえること。もう一つは、これを・・・・ブリュンヒルデに勝利すること。
そして絶対条件として、ラウラの救出。これをなんらかの形で果たさなければならない。この条件が今一番優先してやらなければならない。彼女の容体は今にも危険な状況だ。一刻も早く終わらせないと危ない。
「ライ、策は?」
「・・・・正直なところ、かなり危ないかな。どれをとっても、二人とも怪我の一つや二つ、
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