EPISODE24 異変
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一つ見えたものは・・・・
「・・・・もうやめよう。こんなことをしても、君の望みは満たされない」
「なに…!?」
「こんなことを繰り返していたら、いずれきみ自身が失われてしまう。・・・・きみの気持ちはよくわかった。でも、たとえ僕をこの場で殺したとしても、なにも残らない」
「知ったような口を・・・・。貴様のせいで私は・・・・いや、私の部下は・・・・!」
「部下・・・・?」
「・・・・負けられない。私は・・・・負けるわけにはいかないんだ!!」
*
警告:シュバルツェアレーゲン内部に異常反応検出。左腕装甲、再展開されます。
クラブが報告ではなく警告と称して僕に知らせる。これがなにを意味するかはわかるところではないが、今よくない状況になりつつあるということだけはわかる。
「ライ!」
一夏が戻ってきた。白式をクラブの隣につけ、目の当たりにした光景に混乱する。
「なんだこれ!?フィールドがえぐれてて、なんかラウラはバチバチいってるし・・・・」
「僕にもよくわからない。でも、だいぶマズイことになりつつあるのだけはわかるかな」
もうエネルギーがなくなりつつあった機体だから、こんなことはまずありえない。ましてや装甲の再展開なんてできるほどの余力はないはずだ。でも現実に目の前で起きている。これがなんなのか、僕の記憶も知るところではなさそうだ。
*
報告:アリーナの危険レベル3に移行。防護シャッター展開後、一部のカタパルトを除いて完全封鎖されます。
「なあライ。これって・・・・」
「ああ。この前のまったく同じ状況だ」
嫌な汗が背中を伝う。ラウラのエネルギーゲージがどんどん膨れ上がり、異常値を示している。それをわかりやすくするかのように、機体内部からぐにゃりと歪む黒い塊が出てきてラウラを包んでいく。
「・・・・ライ。これもISなのか?」
「わからない。僕もこんなこと初めてだ」
あまりにもの異例にただただ立ち尽くして目の前で起こっている出来事を見る。スライムのようなそれはラウラを機体ごと飲み込むと、ぐにゃりと姿を形成していく。それはまるで――――――
「これは・・・・!?」
「…千冬姉!?」
変形した姿は現役時代、暮桜という機体を駆り、モンドグロッソに挑んでいた時の織斑千冬その人だった。
*
警告:パイロットバイタル急激に変動。危険水域に近づきつつあります。
「ラウラ!」
嫌な予感がして名前を呼ぶ。しかし返ってきた返答は独特の剣筋。ブレイズルミナスの展開もままならないまま、右腕を切られてしまう。
「クッ…!」
装甲をえぐって身体にまで到達し
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