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転生とらぶる
マクロスF
0712話
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「残念だが、それは違う。アルトとの付き合いはお前の方が長いだろ? 俺が手を出すよりもお前がやった方がいい。そもそも、俺の機体は狙撃用じゃないしな」

 一応ビーム砲で狙撃の真似事は出来るし、命中させる自信もある。だが、それでも専用の機体では無い以上万全を期すという訳にはいかないし、何より……

「今のアルトに奴の相手はまだ無理だろ」

 そう。今も必死にアンノウンと渡り合っているアルトだが、実力はおろか機体性能ですら負けている。俺が変わらないと、下手をしたらこのままここで殉職という事になるだろう。
 にしても、フロンティア船団でも最新鋭機のVF-25よりも高性能なVFか。やっぱり大規模な組織なり何なりが後ろにいるのは間違い無いな。

『けど、俺は……』
「悪いが、今はお前の個人的な事情に構っていられる程に余裕は無い。泣き言なら後でお前の担当でもあるクランにでも言うんだな。俺が求めるのは過程じゃない、結果だ」

 それだけ告げ、ファイターのままスラスターを全開にしてドッグファイトを繰り広げているアルトの援護に駆け付けようとした、その時。

『ふっ、す、少し手厳しすぎないか?』

 クァドラン・レアの横を通り抜け様にそんな通信が聞こえて来る。
 取りあえずは無事だったらしいな。だが、今はお前に構っていられる程の余裕は無い。

「奴の担当はお前だろ? なら大人しく担当の者に任せるさ」
『そう言われてはな。……それよりも、あのアンノウンの目的はバジュラの巣だ。ここから少し離れた場所にある難破船』

 ……なるほど、アンノウンの目的はバジュラの巣の横取りか? いや、それにしては1機だけでS.M.Sに対抗するのは数の差で不可能だろう。実際問題こうして長引いて……おい待て。つまり……

「奴の目的は巣の横取りじゃなくて、巣の破壊?」

 そう、それならこっちが何機いても向こうは巣となっている難破船を破壊するだけで済むのだ。それを考えればそうおかしな話じゃない。ちっ、厄介な。

「アルト、ミハエル、聞いているな。奴の目的はバジュラの巣の破壊だと思われる。このまま俺がお前達の援軍として戦いに参加しても、隙を突かれて巣を破壊される恐れがあるから俺は巣の確保に移らせて貰う。……お前達だけでそのアンノウンの相手を出来るか?」

 アンノウンとドッグファイトを繰り広げているアルトの集中を乱したくはないが、それでもここは通信をしておくべきだろう。いざという時にこっちに頼られて、俺が手を出せないなんて風になったらそれこそ致命的だしな。

『任せろ! こいつくらい俺がどうにかしてみせる!』

 ファイターのままアンノウンの背後へと回り込み、そのままガンポッドを連射しながら叫ぶアルト。

『ちっ、確かに奴が1機だけで
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