暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第9話 「八神堂」
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聞いとるよ。なぁすずかちゃん」
「うん、こんにちわはやてちゃん」

 予想していたとおり月村はここを知っていたようだ。ただ俺もよく利用していたり、店の手伝いをすることがあったが彼女を見かけた記憶がない。目的の本が毎日あるわけでもないので偶々そうなっただけだろうが。

「すずかが最近通ってる面白い本屋ってここのことだったのね」
「うん、すごく素敵なお店なの」
「いつもご贔屓してもらってます」
「……あっ、そういえばディアーチェちゃん達と知り合いってことはもしかして」
「ディアーチェでいいというのに……」

 そうしてほしいのなら聞こえるように言えばいいのに。まあディアーチェらしいが。

「そのとおり、うちもブレイブデュエルやっとるんよ〜。すずかちゃん達のこと私が誘おうと思ってたんやけど一足遅かったなぁ」

 実にちゃっかりとしている子供だ。まあ飛び級してすでに社会人だから当然と言えば当然かもしれないわけだが。
 それにしても、今日は俺には絡んでこないな。ディアーチェや月村達がいるからそっちを優先してるだけなのか……何も起こらないから楽でいいけど。

「八神堂はヴィータが所属してるベルカスタイルのBDオーナーなんだ。ちなみにT&H(うち)はミッドチルダスタイルのBDオーナーだよ」
「へぇ〜」
「スタイルの説明は今度するとして……はやて、アリシアがここにいるって書き置きを見てきたんだけど」
「おぉっとそうやった。立ち話もなんやし中に入って入って」

 はやての店内へと促す言葉には何の問題もない……が、俺の腕に抱きついてきたことについては問題がある。

「なあはやて」
「何かな?」
「こんなことをされなくても入るんだが……」
「私がしたいからしとるだけや♪」

 何とも自分勝手な理由だが、この手のことはアリシアやレヴィで慣れがある。それにはやてを無下に扱うとアインスの機嫌が悪くなってしまうため、このままにしておいたほうが無難だろう。

「こ、小鴉、何をしておるのだ!」
「店の中に案内やけど?」
「そんなことを言っておるのではない。貴様、分かっててふざけておるだろ。我が言いたいのは、なぜ腕を組む必要があるかということだ!」
「私とショウくんの仲なんやから別にええやん」

 付き合いがないわけではないが、普段から腕を組む仲ではなかったと思う。
 話は変わってしまうのだが、なぜディアーチェは慌てたように怒っているのだろうか。俺がこのようなことをされるのはアリシアやレヴィで見慣れているはず。
 もしかしてやきもち……いや待て、冷静に思い返せば小さい頃からレヴィが抱きついたりしてきたら怒っていた。ディアーチェは常識人として節度を守れと注意しているのだろう。
 そう考えるのが自然のはずだ。というか、
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