第十話
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長は普通に、グレモリー先輩は納得いかないといった感じで謝罪をする。
『相棒、グレモリーだが……絶対に納得していないぞ』
『ああ、わかってるよ……態度だけでも普通にわかるもん』
「……と、このように私たちは何も戦争を仕掛けようとは微塵も思っていない、という事だ」
「それもそうでしょ。あたし達は普通に暮らしたいだけなんだから」
「あの……私からも質問をしてもよろしいでしょうか?」
と、今度はソーナ会長が手を挙げる。
「ああ、何だ?」
「いえ、その精霊契約という物ですが……私たちには出来ないのですか?」
「出来るには出来るとも思えるが……清らかなる乙女にのみ与えられた特権とも言える代物だからな……その言葉通りの意味だ」
「清らかなる乙女、ですか……」
しかしこの世界出身というだけでおそらく無理だろう。
「しかし無理だろうな。精霊契約には神威という特別な力が必要だ」
「神威……それは魔力とは違うのですか?」
「そこの所はあまりわかっていないが……しかし確かに違う」
「そうですか……わかりました」
そう言うとソーナ会長は納得したようになる。
「あ、あの……俺も質問なんですけど……」
今度は匙だ。
「何だ、質問が多いな。少しは自分で考えようとは思わないのか?」
「ああ、すんません……あの、イッセー?」
「?何だ?」
「その精霊契約って清らかなる乙女……つまりは女性にしか出来ないんだよな?」
「?そうに決まってるだろ?」
「いや、だったら……何でイッセーには精霊契約が出来てんのかなって思ってさ……」
「ああ、その事な……」
理由に関してはいくつか挙げられるが……これ、という明確な理由がないんだよな。
「すまん、いくつかは挙げられるんだが……明確な理由は今でも不明なんだ。ただ俺は極微量だが神威を宿していた。それが原因だ思ってる」
「そっか……あ、すいません。以上です」
そう言って匙は席に座る。
「さて……いつも通り和平だな……お前ぇらもそれでいいだろ?」
「そうに決まってるだろ?その為に集まったような物だからね」
「うんうんっ☆」
「そうですね。これ以上不毛な争いは不要でしょうし」
アザゼルさんの言葉にサーゼクスさん達は同意する。
そしてその時……全てが、止まった。
「……この感覚は、時間が止まってるのか?」
今、俺以外で動いている気配があるのはサーゼクスさんとアザゼルさんとミカエルさん、ガブリエルさん、グレモリー先輩。アーシア、ゼノヴィア、イリナ、祐斗、そして元素精霊界勢とヴァーリだけだった。
「アザゼルさん、これは…
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