35章 竜太郎、竹下通りで、デートとスカウト (2)
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ほんとうは大好きなのに、
それをひた隠しにして、表向きには、エッチな人間のことを、
卑下したり、劣った人間のように見るんだから」
「そうよね。なぜかしら、本音と建て前って、なぜあるなのかしら」
「最近わかったことだけど。完璧を求めようとするから、
本音と建て前というか、理想と現実が違ってきて、矛盾
することをやってしまっていることがあるんだよね。
おれもこれまで、仕事にも、ついつい完全を求めちゃって、
それをできない人間に、無理な要求をしてきた気がするよ」
「すごいわ。竜さんって。竜さんのお仕事や完璧を求めるところ、
わたしから見ると尊敬しちゃうんだけど。そうやって、素直に
反省しているところなんて、わたし、大好きな竜さんのことを、
きのうよりも、きょう、きょうよりも明日っていう感じに、
もっと、もっと、好きになっていくそうだわ!」
「いやいや、褒めてくれて、ありがとう、麻由美ちゃん。
おっと、あそこを歩いている女の子、すごくいい感じだよね。
ねえ、麻由美ちゃん、どう思う?」
「そうね。すらっとして、歩く姿やかわいい笑顔に
いっぱいオーラが出ている感じがする」
「そうだよね。よし、ちょっと、スカウトしてみるよ。
麻由美ちゃんも、一緒に来てくれる」
「うん」
店のショーウインドーの前で、ガラス張りの中の、トレンドな
ファッションを眺めながら、楽しそうに会話をしている、
高校生のような 3人の女の子たちのいるところに向かって、
竜太郎と麻由美は、手をつなぎながら、ゆっくりと歩いた。
≪つづく≫--- 35章 おわり ---
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