アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第一話 猥雑の街からの始まり
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言った。
「このヒトは、素性はともかく腕だけは確かだわ。多分あなたより十はレベルが上よ、クラディール」
「な、何を馬鹿な!私がこのような奴に劣るなど・・・」
男の半分裏返った声が路地に響き渡り、キリトを憎々しげに睨んでいたが、不意に何かを合点したかのように歪んだ
「そうか・・・手前、たしか≪ビーター≫だろう!」
「ああ、そうだ」
男の悪罵をキリが無表情で肯定すると、男はさらに勢いづいて言い募った。
「アスナ様、こいつら自分さえ良きゃいい連中ですよ!こんな奴と関わっているとろくなことが、ぶふぁっ!!」
男が勢いづいて叫んでいると、後ろから蹴り飛ばされ、転がった。ここは犯罪防止コードがある≪圏内≫であるためダメージは受けない。しかし、犯罪防止コードに守られているとはいえ、あれほど転がるとはいったいその蹴りにどれだけの破壊力があるのかは、知らないほうがいいだろう。
入り口には漆黒のコートに身を包んだプレイヤーが佇んでいた。
「入り口をふさぐな。邪魔でしょうがないだろ」
それだけ言い、悪びれた様子もなくそのプレイヤーは店に入る。よほど強く蹴られたのかなかなか起きる気配がない。
「買い取りを頼むよ、エギル」
「お、おう・・・」
いまだ理解が追い付いていない面子を放っておいて、店主であるエギルと交渉に入ろうとする。
そして、蹴られて転がった男が回復し、蹴りつけた張本人にくってかかった。
「き、貴様ぁ!わ、私を栄光ある血盟騎士団の者だと知っての狼藉か!」
「知ってるよ。だからなんだよ」
呆れながら、めんどくさそうにクラディールに言う蹴り飛ばした犯人。
それがクラディールの怒りを増長させ再び突っかかろうとしたがやっと理解が追い付いたのか、回復しアスナとルナの声が響いた
「いい加減にしなさい!ともかく今日はこれで帰りなさい。副団長として命令します」
「ここでこれ以上問題を起こすようなら何かしらの処分が下るよ?」
その言葉を聞き、護衛の二人はその場を去って行った。もっとも、クラディールはまだ何か言いたそうだったが護衛のもう一人に引きずられ帰って行った。
「苦労してんな、二人とも」
「いや、原因の半分はあなたにあるのよ、ソレイユ?」
ねぎらい?の言葉をかける蹴りを放ったプレイヤー、ソレイユに軽く注意をするルナ。その顔には苦笑いを浮かべている。そこへキリトがそのプレイヤーに声をかけた。
「よっ、ソレイユ。久しぶりだな」
「よお、キリト君。久しぶり。でも珍しいな、KoBとつるむとか」
「い、いや、ちょっとわけありで」
「ふぅ〜ん。わけあり、ね」
ソレイユの探るような瞳をうけ、キリトはたじろいだ。
そこへルナが補足を入
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ