33章 新井幸平の誕生パ−ティー (2)
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
、そして、その握りこぶしが、大脳辺縁系(だい のうへんえんけい)といって、大脳皮質のうちの、旧皮質、古皮質からなる部分を表します。大脳辺縁系は、本能的行動や情動や自律機能や嗅覚を司っています。いいかえれば、ホルモンのシステムや、免疫システムや、セックスとか、感情とか、それと長期記憶などの重要な部分を担っています」
「フロイトの説の、イドと呼ばれる本能と、エゴと呼ばれる自我と、スーパー・エゴと呼ばれる 超自我があるいう、3つの分類に似ているお話ですよね」
そういう美咲に、良も、やさしく目を輝かせながら、微笑むと頷いた。
「そしてですね、この脳幹と大脳辺縁系の握りこぶしを包んでいるこの手が、大脳新皮質を表しています。この大脳新皮質は、大脳皮質のうちで、哺乳類で出現する部分です。カメとかワニとかトカゲやヘビなどの爬虫類にはありません。大脳新皮質は、人間の知的活動に関与していると考えられている部分です。大脳新皮質はとても人間的な脳なわけでして、論理的思考や数学的思考や哲学的な思考などの、いわゆる知性を、人間の知的能力を司ります」
そんな話をしながら、熱心に聞き入っているみんなを見わたすと、森川良は、ひと息入れた。
≪つづく≫
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ