暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
Prologue
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、いいとこだ」
そう言う少年の顔は、先程の苦笑から少し頬が緩み柔らかな笑みに変わっていた。
「色々なとこ回されてきたから分かるんだけど、うん、ここはいいとこだ」
機械仕掛けの
指輪
(
デバイス
)
にはわからないなにかを根拠にして、少年は同じことを二回言う。
ここはいいとこだ、と。
もしこれが普通だったなら、それは喜ばしいことだっただろう。実情がどうであれ、少なくともフィーリングが合うのならそれはその人にとっていい職場になるのだから。その人間は、いい職場に巡り合えた幸運に感謝するなり、機嫌よく鼻歌を歌うなり、なにかしらプラスの気持ちに合った行動をとるだろう。
だからこそ、少年が自分の新しい職場を褒めた後にとった、溜息を吐く、という動作は、少年が普通ではないなにかしらの事情を抱えていることを示していた。
≪いい加減、入口の前でぼーっと突っ立って感想を言うのはやめにしたらどうですか〜?聞くのにも飽きましたよ≫
「……そうだな」
気持ちを切り替えるきっかけを作ろうとしたのか、それとも単に言葉通り飽きただけなのか。どちらかわからない言葉に押されて少年は前に一歩踏み出した。
少年がどんな事情を抱えているのか。そしてその事情が、この機動六課にどのような影響を及ぼすのか。このときはまだ、誰にも知る由もないことだった。
分かることがあるとすればただ一つ。それは、この少年が機動六課の敷居を跨いだということ。ただそれだけだった。
to be continued
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