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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第36話 開戦直前
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声でそう言った。
「イッセーさん」
「ん?」
「ずっと……これからずっとこうしてそばに居ていいですか?」
「……ああ、ずっと一緒だ」
「ねえ、私も一緒にいていい?」
「何言ってんだよ、お前は帰りたい場所があんだろ? 愛する人のとこにさ。……でも約束するよ。俺も、そして皆もずっとお前の味方で友達だ」
「……ええ、そうね」
そう言ったレイナーレの声は……若干震えてるような気がした。でも肩に額を載せてるのでその表情は読み取れなかった。
「……バカ」
「来たわね。あら? 火織たちは一緒ではないの?」
俺とアーシア、レイナーレが部室に着くと既に部長と朱乃さん、木場が制服姿でそこにいた。部長と朱乃さんは優雅にお茶を飲んでる。ゲーム前だってのにリラックスしてるな。そして木場は氷輪丸の手入れをしていた。そんな中俺たちが部室に入ると部長は俺に向かって尋ねてきた。
「はい、家出るときに呼びに行ったんですけどなんか準備に手こずってるから先に行ってくれって。時間までには来るそうです」
「30分前には来ておきなさいと言ったのだけれど……まあゲームに間に合うのであればいいわ」
そう言って部長はまたお茶に口を付けた。俺たちは3人揃ってソファーに座り、開始時間まで待機することにした。
ゲーム開始10分前になった頃部室に魔法陣が光り出し、その中からグレイフィアさんが現れた。
「皆様、間もなくゲーム開始時刻です。準備はよろしい……あら? 火織様たちはどうなさいました?」
その問いに俺たちは沈黙で返した。あいつらまだ来てないんだよ! 遅すぎだろ! 一体何やってるんだ!? 準備にそんなに時間かかるもんなのか!?
「お嬢様、もし彼女たちが時間になっても現れない場合、彼女たち抜きでゲームが開始されることになります」
「……分かってるわ」
げっ!? マジで!? あいつらうちの主戦力だぞ!? ああもう何やってるんだよあいつら!? さっきから携帯にかけても出ねぇし! 一度呼びに家まで戻るか!?
と、その時、廊下からドカドカドカッとものすごい音がして、部室の扉の前で止まったかと思うとバンッという音とともにその扉が開かれた。
「ごめん皆! 遅れちゃった!」
「遅いわよ! 一体何を……やっ……て…………」
火織を先頭になだれ込んできた俺の幼馴染に対して部長は怒ろうとしたんだけど……その言葉は尻すぼみになっちまった。でも仕方ないと思う、火織たちの格好を目にすれば。俺も、そして皆も目が点になっていると思う。
「あなた達、何その格好?」
「え? 部長が好きな格好で来ていいって言ったから……変ですか?」
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