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雲は遠くて
26章 TOP 5入り・祝賀パーティー (1)
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中、何を信じていいのか、自分のことしか、
考えてない、口ばかりがうまい、詐欺師(さぎし)とか
ペテン師見たいのが多すぎるよね、美樹ちゃん。

大学も出ていて、頭がいいからって、
その人を信じていたら、大ウソつきで、
人をだまして、自分の利益だけを考えているなんてのが、
ゴロゴロいるんだからなあ…」

「どうしたの 急に、はる(陽)ちゃん。
なんかイヤなことあったの?」

「まあね、あっはっはは!でもね、モリカワ・ミュージックや
モリカワって会社は、正直一筋(しょうじきひとすじ)で、
突き進んでいて、どんどん大きくなっているから、
おれは好きだなぁ…。

おれが、モリカワ・ミュージックと、専属の契約をしたのも、
モリカワが、立場の弱い、弱者というか、個人を、
尊重(そんちょう)してくれるからなんだよ。

はっきりいって、世の中の風潮(ふうちょう)は、
その反対で、社会的弱者や個人を、無視する方向の
ような気がするからね。ねえ、美樹ちゃん」

「うん。はる(陽)ちゃんのいうこと、よくわかるわよ。
わたしも、モリカワだから、純さんのお(とう)さんたちの
会社だから、信用して、契約したんだもの」

「モリカワの 社是(しゃぜ) 社訓(しゃくん)は、
世直(よなお)しだから!(ちが)ったっけ?…あっははっ!
でも、社長の、純さんのお父さんは、坂本 龍馬(さかもとりょうま)
()(あお)ぐような 人で、正義感の かたまりのような、
それでいて、子どものように 純真な 心の 人なんだよね…」

≪つづく≫
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