暁 〜小説投稿サイト〜
雲は遠くて
26章 信也と 詩織の ダブル・ライディング (2)
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
26章 信也と 詩織の ダブル・ライディング (2)

「マスコミの取材とかは、モリカワ・ミュージックで
管理してるから、その点は、安心だよ、詩織ちゃん。

いくら お金になる ビジネスでも、
おれたちに無理(むり)となるような、
こちらの 都合(つごう)がつかないものは、
すべて、お(ことわ)りの、方針だから、
だいじょうぶなんだよ。

モリカワって、徹底して、良心的だよな。
さすが、純のおやじさんの会社だよ。
商売っ(しょうばいっけ)ないくらいだけどさ。
あっはっは。
でもね、
レコード会社によっては、
(はたら)(はち)にみたいに、
やたら、仕事させられて、こき使われてるようだよね。
ミュージシャンに 入ってくるべきの 印税(いんぜい)とか、
音楽事務所とかに、吸い取られるのが多いらしいし。
その点も、
モリカワは、良心的で、安心できるんだ。」

「それは、よかったわ。わたし、学業と、
ミュージシャンと 両立できるかなぁ?とか、
いろいろと 考えちゃったから」

「モリカワ・ミュージックって、一応(いちおう)
メジャ−・レコード会社として、全国で、CDの販売が
できているわけだけど、
実際には、販売網(はんばいもう)を持つ 会社に、
販売業務(はんばいぎょうむ)
委託(いたく)しているんだよね。
おれたちのアルバムの発売元の、
モリカワ・ミュージックは、まだ設立して、2年足()らずで、
日本レコード協会の
正会員ではない、インディーズ・レーベルで、
正確には、メジャー流通のインディーズ
というべきなんだよね、まだ」

「うん、それって、知っている。日本のレコード会社で、
販売機能を持つ会社は、エイベックスとか、
ビクターとか、現在17社あるのよね」

「うん、そうだね。それに、よく、
メジャーと、インディーズでは、アティーストの収入は、
10倍も(ちが)うといわれるよね。
メジャーの場合、作詞、作曲などのすべての印税は
アーティストには 5%とか。
インディーズの場合ならば、CD制作費が20%、
流通に 30%として、残りの 50%は、
アーティストの手元に入いる 計算らしいんだ。
うちのモリカワも、アーティストには、
50%くらいだというから、個人に対しても良心的だよね」

「そうなんだ、モリカワって、すごく、いい会社なのね。
わたしも、モリカワに就職(しゅうしょく)しちゃおうかな。
そうそう、しんちゃん、
最近、世間(せけん)(さわ)がせている、
食品偽装(しょくひんぎそう)のニュース!
モリカワには、かえって、順風(じゅんぷう) となって、
良心的な モリカワの外食産業は、
ものすごい、商売繁盛(し
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ