25章 東京・FM の サテライト・スタジオ にて (3)
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失敗や迷いもあるから、成功もあるんだと思いますよ!」
オールバックの 渋谷陽治がそういうと、
みんなも 「そうなんです!岡くんがいたから、
すべては 好循環して、こんな夢のような
ヒットも生まれたのよ!」とかいったりして、
スタジオは、わらいに包まれた。
「みなさんって、とても仲がいいですよね。そういえば、
みなさん、早瀬田大学の 音楽サークルの
ミュージック・ファン・クラブ(MFC)の部員さんなんですよね。
もちろん、クラッシュ・ビートのみなさんは、
ご卒業されているわけですけど、
あ、おれとしたことが、失礼しました。
松下陽斗さんは、早瀬田大学では
ありませんでしたよね。
松下さんは、東京・芸術・大学の音楽学部、
ピアノ専攻の3年生で、20歳ですよね。
松下さんは、今回のクラッシュ・ビートのアルバム制作に
ご参加されたわけですが…。
クラシックやジャズのピアニストとしても、
ご活躍の松下陽斗さん、
これからの 抱負などが ありましたら、お聞かせください」
テーブルの メモ用紙を ちょっと見て、
渋谷陽治は そう語る。
「そうですね。音楽は、世界中の、人の心にとどく、
国際言語のようなものですから、その音楽で、
仕事をしてゆけることには、とても幸せを感じています。
これからも、みなさんと ご一緒に、
そんな音楽活動で、世の中の役に立てればいいなと
思ってます。あと、そのうち、このスタジオで、
ピアノ・リサイタルができたらいいなって思ってます」
「そうですか、こちらこそ、よろしくお願いします。
ぜひ、近いうち、ピアノ・リサイタルを実現させましょう。
ええと、
それでは、クラッシュ・ビートの、ギター、ヴォーカル、
23歳の川口信也さん、ご抱負を」
≪つづく≫
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