地底世界は意外と楽しい
東方変形葉50話「謎のたくらみ」
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。羨ましいわ。」
守矢神社の、御柱がやけにたくさん並んでいる場所に着いた。
「はあ、何のために地獄鴉に八咫烏の力なんて与えたんだろ。」
『さあね。う〜ん、何やらたくらみを感じるねえ。』
守矢神社は山の上にある。もう小春日和が感じられるようになったとはいえ、冬はさすがに寒い。でも、肺がやられそうになるほど熱い灼熱地獄よりはかなりましだ。
「あの〜」
声をかけられた。振り向くと、薄い黄緑の髪で帽子をかぶっている子がいた。う〜ん、妖怪らしい気を感じないというか、なんの気も感じないな。人間?いや、人間でも少しぐらいは霊力のよる気を持っているからな〜。
「どうしたの?」
「守矢神社に行きたいんですけど、どこにありますか?」
「敬語じゃなくてもいいよ。あ、俺も守矢神社に行こうと思っていたところだから一緒に行こうか。」
「うん!」
『(・・・ん?その声とその姿。もしかして・・・)』
「そういえば名前を聞いてないな。なんていうの?」
「私は、古明地こいしだよ!」
へぇ〜、そうなんだ。・・・え?古明地?
「・・・もしかして、古明地さとりとなにか関係がある?」
「あっ!私のお姉ちゃんだよ!」
そーなのかー。・・・心は読んでいないようだ。それとも、読んでいるけどあえてスルーしているとか?
「それよりも、お兄ちゃんの名前は?」
「あ、ああ。俺は葉川裕海。」
そのとき、こいしの目がきらきらと光りだした。
「えっ!?“変幻操作の人形師”の!?」
「うん。・・・あれ、地底でも俺って有名なのか?」
まさか地底にまで名前が伝わっているとは。・・・今日以外で地底と接点なんて微塵もなかったと思うんだが。
「ううん、私だけが地底の中で唯一知っているの。」
「そうなんだ。でもどうしてこいしだけが知ってるの?」
さすがに地底にまでは名前は行ってなかったようで。悪事千里を走るっていうから、てっきり知らないうちに悪いことをしでかしたのかと思ったよ。
「だって私、幻想郷中をうろうろしているもん!」
「・・・うろうろ?」
全然気が付かなかった。よく考えたら、優秀な門番の鏡みたいなセキュリティ完璧な妖怪の山の麓をどうやって突破したんだ?・・・力づくか?
「そう、うろうろ。私は何も考えずに行動することができるの。」
何も考えず、か。仏教的には“空”の境地みたいなもんか?お坊さんが泣いて喜ぶな。
「へぇ〜。無意識に行動しているんだ。」
「うん!」
この子の能力は・・・もしかして、無意識を操るみたいなやつか?“空”の境地ということは、つまり霊夢の能力はそれが結晶化したようなものか。ありとあらゆるものから浮くという見方からすれば、妖怪の山の守備を軽々と通って行ったことを説明できる。
「おにいちゃんの能力は、確か変化を操るんだよ
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