9話:豪華客船サントアンヌ号
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て負けて得る経験とかはありそうだけどな。やっぱりデビュー戦は勝って自信を付けさせてやりたい。
だから、手ごろな相手を探して、
「次にバトルがしたいって? いいだろ、勝負だ!!」
「1on1でよろしく……」
ギャラリーが湧いて煩いけども。
「いけっ、ラッタ!!」
「ラタッ!!」
たんぱんこぞうのゴロウはラッタを出してきた。
「いけっ、ビリリダマ。先手必勝【でんきショック】だ」
「いや、先手必勝はこっちだ。ラッタ【でんこうせっか】!!」
「ラタッ!!」
「ビリリッ…(やれやれだぜ)」
ビリリダマにまずまずのダメージ。
遅れて、仕返しにとビリリダマの【でんきショック】がラッタを襲う。
「くっ、ラッタ【ひっさつまえば】!!」
「ラタッ!!」
「ビリリダマ、【フラッシュ】だ!!」
「ビリリッ!!」
こいつ、俺がゲットしようとした時にも【フラッシュ】を使ってきてだな、どれほど眩しいかは理解しているつもりだぜ。
「ラタッ!??」
あまりに眩しすぎて目を瞑ったのが命取りだ。
「ビリリダマ、【ソニックブーム】!!」
ゲーム序盤ではこのワザを脅威と思ったのは俺だけじゃないはずだ。
ラッタはワザを食らってふらついている。
「トドメだ、ビリリダマ。【でんきショック】!!」
ラッタは戦闘不能になった。
「よくやった、ビリリダマ」
「ビリリ……(やれやれだぜ)」
俺達の勝ちー。
「やるじゃない、ハルト」
「俺じゃなくビリリダマがな」
「ですが、ビリリダマを勝たせたのもハルトさんの腕があってからこそです」
「そ、そうかな……///」
「………」
なんかナツメの握力が強くなってる気がする。もの凄く痛い。
「おや? ハルトじゃないか。久しぶりだな」
バトルを終えたタケシがやってきた。
「……久しぶり」
「ははっ、相変わらずモテモテだな。ジムリーダーな女子を両手に華にするだなんてけしからんな。羨ましいぞ」
「じゃあ、ナツメたんを貸してあげるから立食パーティにでも行ってきんしゃい」
船内のメインホールでは立食パーティ等しているからな。俺もカスミ達と少し堪能してきた。ナツメやエリカと合流するまでな。
「ハルト? 今すぐ個室トイレにテレポートしましょうか?」
「オネガイヤメテ!!」
「そうですね、ナツメさんにはタケシさんがお似合いですね」
「エリカまで何言ってるのかしら? 私はハルトと離れるなんて嫌よ」
……俺は嫌なんだけど。このショタコンめ!
「なんですって? ショタコンのどこがいけないのよ!!」
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