アカデミー編
赤い鞘
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
がある。
いつだって、金髪が真っ赤に染まるシーンが映るのである。
悪夢を見た日は、数日近く眠りが浅くなる。
そのため、カトナが幼いころにはいつも、悪夢を見ないようにとサスケとイタチが一緒に傍で寝ていた。
そうすると、悪夢を見たことを忘れられるからと、悪夢を見なくて済むからと言っていた。
だからってこれはないだろうと思いながらも、サスケはカトナを見つめ、カトナもまたサスケを見つめ返す。
数十秒の間の後、降参するかのようにサスケは両手を上げた。
カトナは嬉しそうにサスケの手を引っ張って、自分の部屋へと戻っていった。
・・・
睡眠不足で、今にも寝落ちてしまいそうなサスケとは対照的に、元気が有り余ってるカトナは、しっかりと青い鞘に入った刀を持ち、目の前にたたずむ油女シノを睨み付ける。
シノもまたカトナを睨み付け、両者の視線が交差しあう。
ばちばちと火花が散った後、審判が両手を上げた
「油女シノVSうずまきカトナ、はじめ!」
すらりと、赤い髪の毛を靡かせたカトナが瞬きの間に刀を抜き放ったと思うと、流れるような動作で、その刀を前に突き出す
しかし、一呼吸早く、最初から後ろに行くと決めていたシノの体が下がった。
刀の先端は、シノの目の前を掠める。
ちっ、と軽く舌を打ったカトナは、鞘を背中に背負いなおし、大太刀を持ちかえて構える。
シノはカトナから離れながら、蟲を動かす。
カトナのチャクラの総量が少ないのは、アカデミー内でも有名だ。
授業で、チャクラがどれくらいの総量があるのかを確認する為、変化の術、分身の術を交互にする試験が行われたとき、カトナが真っ先に脱落した。
変化の術、分身の術を繰り返せた回数は、なんと6回。
スタミナ自体が少ないわけではなく、持久力を測るシャトルランではサスケと共に120を記録していたのだが、カトナのチャクラは少ない。
実のところ、カトナのチャクラが少ないのには、それなりのそれなりらしい理由があるのだが、知らないシノにとって重要なのは、この戦いを長引かせるのは、自分に不利だという一点である。
なるべく早く、カトナを倒す。
体術では確実に自分が不利。
蟲によるチャクラ吸収での、短期決戦を目指す。
そう決めたシノの服の袖から、蟲が流れ出す。
まるで墨がこぼれ出したかのように、大量の虫が流れ出す光景は、あまり見ていて気分がいいものではない。女子などは特にキャーキャーと騒いで、観客席の中で大騒ぎしだす。
同じく女子でありながらも男子だと偽るカトナは、その光景に少しばかり眉を寄せた後、いきなり、蟲の中に突っ込んだ。
自殺行為にも思える、予想外の行動をしでかしたカトナに、シノは僅かに反応を鈍らせた。
さ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ