17章 世田谷区たまがわ花火大会 (7)
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
17章 世田谷区たまがわ花火大会 (7)
5時30分になった。天気も、夏らしく、暑い。
都立の深沢高校の、
和太鼓部の演奏が、
大空や、会場の芝生の運動場に
「ドドドドーン!ダダダダダッ!」と
大反響する。
オープニング・セレモニー(式典)は、
開始された。
森川純の兄の、森川良と、
ポップス・シンガーの白石愛美が、
定員4人の、まるいテーブルで、
オープニング・セレモニーに、すっかり、見入っている。
白石愛美は、今年の4月で、20歳。
雑誌やテレビなどのマスコミで、日本の、マライア・キャリー
といわれているほど、
知名度も、急上昇中だった。
その、抜群の、歌唱力や、歌声を持つ、
白石愛美を
見つけて、育ててきたのは、
モリカワ・ミュージック・課長をしている、
森川良といえるかもしれない。
モリカワ・ミュージックでは、デモテープや、ライブハウスなどで、
日々、新人の発掘に、力を入れている。
ポップス・シンガーの白石愛美や、
ピアニスト・松下陽斗は、
モリカワの全店と、モリカワ・ミュージックが、
全面的支援している、
有望な、新人・アーチストだった。
森川良に、はじめて、会ったときは、
髪も、
ぼさぼさで、あまり、ぱっとしない、第一印象
だけしか、
頭の中に残らない、白石愛美であった。
白石愛美が、森川良に、
頼もしさや、男らしさや、
特別な愛情を抱くようになるまでは、
時間はかからなかった。
いまでは、ふたりは、同じ目標に向かって、
燃えている、同志であり、
仕事にも、恋にも、激しく、燃えている、
最愛の、
恋人同士であった。
「花火って、一瞬だから、儚くって、
考えていると、哀しくなるくらいだわ。
でも、儚くって、一瞬だから、
美しいのかしら?」
白石愛美は、キラキラと、
瞳を、輝かせて、
微笑むと、
森川良に、
そんな問いかけをする。
「美しいものは、一瞬だろうし、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ