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オルキス
第三章
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も!?」
「ですからずっと一緒にいました」
 これもまたオルキスにとっては思いも寄らないことだった。何から何まで。
「そして花も」
「わからなかったのは。気付いていなかったのは僕だけなんだね」
 それを考えると自分自身が悔しくなる。けれどそれは一瞬のことでしかなくすぐに別の気持ちになった。それは彼女をずっと見たいと言う気持ちだった。
「けれどそれでも僕は」
「一緒にいて下さいますか?」
 今度はカトレアの方で問うてきた。
「私と」
「勿論だよ。じゃあ」
「はい」
 微笑んで頷き合う二人であった。そうして抱き合う。オルキスは全てを知った。自分の楽しい気持ちを。その楽しさの名前を何というのかも。


オルキス   完


                 2007・10・3

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