そこにあった出会い……そして
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てくされた様子で話し終えると俺に確認を求めてくる。大体の事は理解したが、セイバーのあからさまな態度にやり辛く感じるのは俺だけなのか。
「理解したけど、一つ訊いて良いか?」
「なんだ?」
俺は素直に訊いて良いのかと一瞬思ったが、訊かずにはいられなかった。人間の好奇心とは恐ろしいものだ。
「セイバーの真名を教えてくれ」
真名とはサーヴァントの本当の名前だ。サーヴァントの名前でどの物語に登場する英霊かを確認することで今後どのような戦術を立てていくかを考える事ができる。しかしセイバーは、
「断る」
「はやっ!?」
セイバーは息を吸うが如く俺の質問を拒否した。質問した側として少しショックだったがあっちにも色々訳があるはずだ。例えば、ここですぐに真名をバラすと相手に捕まった時、情報を引き出されかねないかもしれないからとか。
「簡単な話、マスターは阿呆だからな。うっかり口を滑らせそうで危ない」
さすがにこれにはカチンときたがここは我慢した。あまりここで言い争っても今後に響くだけだ。今はどう生き残るか模索しなくちゃいけない。
「分かった。真名は訊かないよ」
では、オレからの質問だとセイバーが口を開いた。
「お前、なぜ聖杯戦争に参加した」
「……」
言って大丈夫なのか?元々聖杯戦争に参加するつもりはなかった、何かの手違いでここに来たのだと…。信じるのか?アイツは…。俺が黙っているのを見て、何かを察したのか、セイバーははぁ…と重い溜め息を吐いた。
「答えたくないなら良い」
セイバーはそう言うとベッドから立ち上がり、カーテンをカシャンと勢いよく開けた。そして、視線を俺の方に向けると呆れたような表情でこう言った。
「早く来い、もう体の方は大丈夫なはずだろ?」
「…おう」
そう言うと、セイバーは歩を進め始めた。なぜサーヴァントに引っ張られるのかは疑問だが今はアイツに着いて行くしかない。俺はベッドから下りると、急いで靴を履きセイバーの元へと向かった。
保健室を出た先には廊下が横にずっと続いていた。この学校の構造は予選とは変わらないようだ。廊下には色々な人が立っていたり歩いたりと賑わいを見せ、前俺が予選にいた時とは大違いだった。すると、前に立っていたセイバーが俺の方へと振り返る。
「オレはここで霊体化する。マスターは言峰神父と接触して、オレ達の部屋を確認してくれ」
「セイバーは?」
「安心しろ。オレはマスターの側についている」
そう言うと、セイバーはスッとその場から消えた。いや、消えたと言うよりは見えなくなったと言えば正しいだろう。確かにそこにセイバーの気配を感じる。
しかし、言峰神父と呼ばれる人物は誰なのだろうか。セイバーに
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