そこにあった出会い……そして
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すか?」
「いや、覚えてないと言うより知らない…んだよね」
周りの信じられないという空気に押され、途中言葉が途切れそうになるが何とか言い切った。すると、保健委員の子は少し考える素振りを見せる。
「予選から本選に入る際に何らかのアクシデントが発生し、記憶が戻ってないのかもしれません。ならこの聖杯戦争の事を一から説明した方が良いですよね」
「いや、いい桜。マスターはオレから説明しておく」
「良いんですかセイバーさん」
「別に構わん。それにマスターとはゆっくり話したかったからなァ」
セイバーと呼ばれる女の子はそう言うとチラッと視線をこちらに向けた。その一瞬の視線が俺からしたら何か嫌な予感がしてならなかった。
「ではお願いします。あ、あとこれをどうぞ」
そう言って桜は俺に何かを手渡した。
「これは?」
「連絡事項等があったら伝える為の携帯端末機です。本選出場者全員に配布してる物で運営側からの指示がそれに伝わる仕組みになってます」
運営?指示?と頭の中で混乱しながら桜から端末機を受け取る。では、私はこれで失礼しますと言うと桜はカーテンを閉め出て行った。残された俺とセイバー。
「さて、マスター。早速本題からだ」
二人っきりになるなり、セイバーは早速口を開いた。まだ彼女に不機嫌な感じは残ってはいるがさっきほどではない。頑張ってみるか…!と意気込みながら俺は勢い良く返事をする。
「おう!」
セイバーから一通り話は聞かせてもらった。要点を押さえるとまずこうだ。今俺がいる世界はSE.RA.PH(セラフ)と呼ばれる仮想世界らしい。この仮想世界では聖杯戦争と呼ばれる魔術師同士の殺し合いをし、最後まで生き残った者にはなんでも願いが叶うと言われる聖杯の所有権が認められるとの事だ。
そして魔術師同士の戦いではサーヴァントと呼ばれる使い魔がおり、それを主に使い、殺し合いをする。そこで重要視されるのがサーヴァントのクラスだ。サーヴァントの中にもクラスがあるらしく、セイバー、アーチャー、ランサー、キャスター、ライダー、バーサーカー、アサシン、合計七つのクラスに別けられている。
特にセイバーはどのクラスのサーヴァントよりも優秀らしく、戦闘面ではこちらの方が有利らしい。
それと令呪と呼ばれる物の話だ。マスターは契約の証として手の甲に令呪と呼ばれる痣が刻まれるらしい。令呪は二回まで使う事ができ、それはマスターがサーヴァントに命じる時に発動することができるそうだ。命令していく度に令呪は一つずつ消えていき、その代わりに自分の意思とは関係なくサーヴァントはその命令を必ず従うという仕組みになっている。
「どうだ、これで大体の事は理解したか?」
腕を組み、足を組み、セイバーはふ
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