暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第4章 俺の幼馴染とテロ屋さんが修羅場すぎる!
第60話 皆のお仕事
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…クソ、今まで火織に告白する奴はいっぱいいたけど火織はそれをことごとく断ってたし、少し安心しちまってたけど、よくよく考えて見れば祐斗ってこれまで告白してきてた連中と違ってめちゃくちゃ優良物件だよな。女子にモテモテだけど今まで誰とも付き合ったこと無いほど身持ちが硬いし、禁手(バランス・ブレイカー)に目覚めたことで火織の『自分より強い人がいい』という条件に一歩近付いているし、何よりこいつら同じ騎士(ナイト)ということで部活内でも結構仲がいいんだよ! 美男美女だし、端から見てもめちゃくちゃお似合いに見える。……チクショウ。

 でも俺だって強くなってんだ。絶対に負けねぇ!

「次! 紫藤!」

「はい!」

 うん、お気付きかと思うが紫藤とはイリナのことだ。実はあの地獄の報告書作成のあとイリナ、そしてゼノヴィアがうちの学校に留学してくることになったんだ。連絡係としてここに来たわけだけど、天使長のミカエルから連絡が来るまでマジですること無いからな。領内ではぐれ悪魔とかが出没することなんて殆ど無いし、2人とも仕事もなくぶらぶらしてるしかなかったんだよ。それを見かねた部長がせっかくだからと2人にうちの学校への留学を勧め、晴れて俺のクラスに在籍することになった。そんな訳で、昼間はアーシアやレイナーレ、そしてその友達の桐生なんかと楽しそうにやってるよ。ただし問題は……

「次! ゼノヴィア!」

「ハイ!」

 問題はゼノヴィアなんだ。というのもゼノヴィア、日本語話せないんだよ。これまでは相手が俺たち悪魔だったから言語の壁はなかったんだが、流石に他のクラスメイトは英語ならまだしも、イタリア語なんて分からないからな。っていうかその事忘れてゼノヴィアと普通に喋っちまったおかげで周りから驚かれたよ。俺は普通に日本語で喋ってたつもりだったんだけど、周りから見たら俺が流暢なイタリア語喋ってたらしいからな。

 イリナとは幼馴染みで、その伝手でゼノヴィアとも前から知り合いなため会話だけならイタリア語が使えるというなかなか厳しい言い訳で何とか事なきを得たけど……イリナと幼馴染みだと説明した時には『またお前か』と言わんばかりに男子連中から睨まれたよ。

 まぁそんな訳でゼノヴィアはアーシアと一緒に今日本語を猛勉強中だ。アーシアも会話は問題なくても読み書きはまだまだだからな。この間ひらがな、カタカナをマスターして漢字を勉強し始めたって言ってたし。でも2人とも今まで普通の学校に通ったことがなかったらしく、楽しそうに勉強しているよ。この辺りは恵まれてて学校行くのが普通な日本人には分からない感覚だよな。楽しく勉強ってあまり想像がつかない。

「次! 兵藤!」

「はい!」

 よし! 俺もいっちょ頑張るか! 今日こそ火織から1本取ってやる! ……
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