暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交差
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以上、私達が無理に意識する必要はないのでは?」
「……………………………」
確かにそうだ。
今この状況は、あくまでもあの怪物が襲ってきたからこそ成立しているわけで、確かにソレイユ達には状況を把握したいという願望があるにはあるが、それは撃破とは違う。
平和的にこの場、この状況を収められるに越した事はないのである。
「じゃあ、どうすんの?帰るか?」
何気なしに放たれる少年の言葉には真剣みがないことから、冗談という事が分かる。
目の前の《少年》と戦う事は絶対条件ではないが、《元の世界》に戻る事は絶対だ。マイやカグラだって、そのレンという名の、あの怪物の見た目と同じ少年に会いたいはずだ。それはソレイユだって例外ではない。
しかし、紅の巫女はその冗談を大真面目な顔で請け答える。
「そうですね、ちょうど一服したいと思っていましたし」
「「おい」」
本当にきびすを返しかける巫女服の白衣の袖を、マイと二人して慌てて止める。
「何か?」
不思議そうな顔をして首を傾げる
闇妖精
(
インプ
)
の巫女に、心の底から絶叫する。
「…………何がって、天然かよ……」
「ソレイユ、気づいてなかったの?」
はぁ、と。
しんどそうな、うんざりしたような表情で、真っ白な少女はため息をつく。
「昔からカグラは結構抜けてるところがあるんだよ」
「真面目なヤツほどって感じなのか………?」
いや別に全国の真面目さんが全員天然というわけでもないのだが。
というかカグラさん、その本気で何の事か分からない的な表情やめてもらっていいですか。なんかすっごい腹立つんで。
「でも、本当にどうするんだ?」
「待機、ですか?」
相も変わらず、あの訳の分からない怪物は、マイの言うところの《座標》を吐き出し続けている。
一字一句、一文言一単語すらも理解する事ができないが、それが分かるマイは少しの変化も聞き逃すまいとしているのか、真剣な表情を崩さずに耳を澄まし続けている。
「………間隔が短くなってる」
「「は?」」
「――――え、でも、これって………」
耳を押さえた少女の眉根に、初めて深い谷という名のシワが幾つも刻まれた。
その時には気が付かなかった。
二人とも、眼前の少女がいったい何に気付いたのか、何に眉根を寄せているのか、まったく分からなかった。
だが徐々に、本当に少しずつ、マイと同じように聴覚に意識を裂き続けていると、ある事実を認識し始めた。
テンポ。
狂ったように垂れ流されていた言葉の羅列のスピードが、明らかに速くなっていた。それは、ただ処理速度を早くしただけだというより、どちらかというと段階を一段階上がったというような、不
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