13章 愛を信じて生きてゆく (I believe love and live) (2)
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カッションの経験の豊富な、岡昇は、
西アフリカが発祥の太鼓の、
ジャンベを、バチを使わずに、素手で、
叩いたり、
小さな玉の入った、マラカス(maracas)で、
シャッ、シャッ、シャッ、と音を出したり、
ラテン音楽で、
よく使われる打楽器の、
ギロで、その外側の刻みを、
棒でこすって、
ジッパーを開けるときの音に似た、
その何百倍のような、音を出したり、
タンバリンまで、
ジャラ、ジャラと、
鳴らして、大活躍である。
その岡の、名演奏、熱演に、
みんなの笑顔や、小さなわらい声も、たえなかった。
そんな、楽しい、息((いき)も合った、
サザンのカバー、『私はピアノ』の練習を終えたあと、
メンバーたちは、雑談に、花が咲いた。
「この前、岡くんに誘われて、森隼人くんの
家に遊びに行ったんですよ。
ねえ、岡くん」
ベース・ギター・担当の、1年生の、平沢奈美は、
ソフト・ドリンクを飲みながら、そういって、岡を見た。
「うん、森くんが、奈美ちゃん、連れて、
遊びに来いっていうから・・・」
といって、岡は白い歯を見せてわらった
「岡くんから聞いていたんですけど、すごい大きな家で、
隼人くんの部屋も、広いし、
パソコンや音楽関係の機器とかが、たくさんあって、
まるで、ミュージシャンのスタジオみたいな装備だったんです
ねえ、岡くん」
「うん」
「森隼人くんって、理工学部の1年生なんでしょう。
3年生で、幹事長の、矢野拓海さんが、
理工学部だから、拓海さんの後輩なのよね。
頭がいいらしいわよね。音楽の編集とか、アレンジ(編曲)も、
自分の部屋のデジタル機器で、簡単にできるらしいし」
清原美樹が、平沢奈美のその話に、そう、つけたした。
≪つづく≫
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