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雲は遠くて
11章 ミュージック・ファン・クラブ (3)
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も、考え(なお)さないといけない思えてきます」

「男なんて、ふつう、そんなもんだよ、森ちゃん」と岡がいった。

「みんな、女の子にモテたいのが、本心だよ。森ちゃん」
と谷村も、自己卑下(じこひげ)ぎみに語る、森を、かばった。

「やっぱり、そんなものでしょうか?
でも、それ聞いて、安心しました。
それにしても、拓海(たくみ)さんのお話はいつも深いですよね。
ぼくは、いつも勉強になりますよ。
さすが、僕らのサークルの幹事長ですよ。
理工学部の先輩としても、いつも尊敬しています」と、森隼人(もりはやと)

「森ちゃんは、優秀だから、ぼくが、いろいろと、刺激を受けるくらいだよ」
矢野拓海(やのたくみ)

「拓さんに、()めていただけたようで、うれしいです。
(たく)さん、女の子とのつきあいって、むずかしいですよね。
ぼくには、どんなふうに、つきあったらいいのか、いまもわからないです。
男は女とつきあうことで、成長するとか、いいますけど、
たしかに、女の子には苦労しますよね、だから成長できるのかも」
といって、森隼人(もりはやと)は、
矢野拓海(やのたくみ)たちに、()れるようにわらった。

≪つづく≫ 
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