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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第55話 再び訪れる絶望
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のが原因か?」
「ううん。………私見ちゃったの。孝介のロッカーに大量の脅迫文があったのを………」
「それは………」
「私のせいだよね………私、もう被害が無くなっていたのに気づかないフリして無理矢理付き合わせてた。………1人で抱え込んで無理して私に付き合って………本当にごめんね………」

そう言って悲しそうな顔で俺に頭を下げた。

「………なぁエリス」
「何?えっ!?」

顔を上げたエリスの顔を手のひらで掴み、中指を引っ張った。

「このアホんだら!!」

引っ張った中指を離すと勢いを付けた中指が勢いよくエリスのデコへと向かう。
デコピンとしてエリスを襲った。

「!!?いった〜い!!!!何するのよ孝介!!!」

バチンといい音を立てて赤くなるエリスの額。場所も弁えずエリスは俺に食いかかる勢いで迫った。

「好きだ」
「私は真剣に大事な話をしてたのよ!?なのにあなたは………ってえっ?」
「エリス、俺はお前の事が好きだ。結婚を前提に付き合って欲しい」
「えっ………」

信じられないと言った顔で静かに席に座るエリス。

「本当に………?」
「嘘じゃ無い。今日だって俺は言うつもりで来たんだ」
「けど私って面倒な女だよ。ストーカーの時だって迷惑を………」
「俺は美少女ゲームを持って何か忘れてるってストーリーの主人公を気取ってるイタイ大学生だぞ?」
「それ、自分で言う!?」

そう言って小さく笑うエリス。しかしその直ぐに涙を流し始めた。

「え、エリス!?」
「ご、ごめんなさい………私嬉しくて……………本当は私の今日孝介に告白するつもりだったの。だけど朝、孝介のロッカーにあった脅迫文を遠くから見て、私初めて孝介にすごく迷惑をかけてると分かったの。それなのに自分だけ能天気に浮かれて、とても恥ずかしかった………だからもう迷惑を掛けない様に私に構わないで………って言うつもりだったんだけど………」
「そんなの俺が嫌だ。こんな気持ちになるのは初めてなんだ。エリスとならどんなに辛い事でも乗り越えていく自信がある。嫌な事があっても必ず俺が傍にいる。あんなくだらない脅迫文なんて何ともないさ」
「孝介………」

そんな俺の言葉に涙を拭きながら嬉しそうに笑うエリス。

「………やっぱりエリスは笑顔が似合う」
「ありがと………」

その後、俺達は少々の気恥ずかしさを感じながら料理を堪能した………




















料理を食べた後も直ぐに帰る事はせず、近くの大きな川が流れる河川敷へとやって来ていた。

「静かね………」
「ああ………」

互いに体を寄せ合い、存在をしっかりと確かめるかの様に俺達は密着していた。

「今日の事は絶
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