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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第55話 再び訪れる絶望
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普通にいられたのに変な事を考えたせいで、少し緊張してしまったようだ。
「それでね、バイトの友達の愛ちゃんの家の犬がね………」
(何かいつもより綺麗に見えるな………)
と話そっちのけで俺は思わず見入ってしまう。
「あっ、そうだ!!ねえ孝介、今日はバイトなかったわよね?」
「あ、ああ。今日は何もないぞ」
「じゃあさ、今日夜ディナーに行きましょ!!昨日父から優待券をもらったのよ!!」
そう言って見せてくれたのは少々高そうなイタリアンレストランの優待券だった。
「………ん?この店、たしか加奈が見てた雑誌に載っていた様な………」
「そう!!今、巷の女の子に人気のイタリアンレストランなのよ!!ねえ行きましょ!!」
まるで子供の様に天真爛漫な笑顔で俺を誘うエリス。
(何だかな………さっきまで綺麗だと見入ってたのに、今度は可愛らしい仕草になって………子供っぽいけどまた良いなぁ………)
「ああ、じゃあ行こうか」
………と思いつつ、俺は断る理由も無いのでそのままOKの返事をした。
「うん!!じゃあ授業終わったら図書館の前のベンチで待ち合わせね!!」
「ああ、了解だ」
「忘れないでよ?」
「大丈夫だって………」
「本当?結構孝介は度忘れするときあるからイマイチ信用出来ないのよね………」
「あのな………」
とため息を吐く俺だが、内心ではもう既にディナーが楽しみで仕方がなかった。
そしてそれと同時に俺の中でも決心が付いた。
(今日正式に告白しよう)
もう言葉にしなくても付き合っている様に周りからは見えているだろう。ストーカーが俺にちょっかいを出してきた事から見ても間違いないと思う。
だからって今の関係のままこのままでいるのも納得出来なかった。
(俺の本気を見せてやる………!!)
告白と言うよりも強敵に挑むような決意を持ちながら俺は今から告白の言葉を考えるのだった………
「……………」
「じゃあまた授業後」
「うん!!」
校舎に着いた私は孝介とは別の授業の為、入口で別れた。
話の流れで何とか自然にディナーに誘えたけど、内心ドキドキではち切れるんじゃないかってほど心臓が動いていたと思う。
(だけど上手く誘えてよかった………)
男の人と付き合った事の無い私はどう誘えば良いかイマイチ分からなかった。最初こそ友達の様に一緒にいた孝介だったけど、彼の優しさに惹かれていく内に今まで出来ていた事が上手く出来なくなっていった。遊びに誘う事もショッピングに行くときも、前もってしっかり考えて誘わないと上手くいく自信が無かった。
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