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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第55話 再び訪れる絶望
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た。
「う〜む、不具合かな………人間らしい感情を少なくしたはずなのだが………一旦君も調整しておこうか?」
「………いえ、私は大丈夫です」
「無駄な感情は事を仕損じるよ?これ以上様子がおかしかったら私も心配だから否応なく調整させてもらうよ?」
「………分かりました」
「それならいい、イクトもホムラ君の準備が完了するまで休んでおく事、いいね」
そう言ってクレインは零治の居る部屋へと向かって行った。
「………私はおかしくなったのでしょうか?」
そんな事を思いながらイクトはおかしくなった原因を考える。
最初に疑問に思ったのが海鳴市で、起動実験中のブラックサレナが暴走した時にスカリエッティの戦闘機人と戦闘した時だ。
「あの時、私は初めて自分の妹達の事を考えてしまった」
あの戦闘で助け合っていた戦闘機人達を見て、自分の妹達の事を考えてしまったのだった。
最初に作られていた8体の内、イクトの1つ下の戦闘機人は遠見市の隣の街で有栖零治に敗れた。機体もスカリエッティの回収された為、どうなったかは分からない。
そしてその次の妹は遊園地でバルト・ベルバインに敗れてしまった。こちらで密かに回収したが、修復は不可能な状態まで損傷を受けていた。
「あの時は特に何も感じなかったのに………」
今も自分達はドクターの物だと思っている。しかし新たに芽生えた物、それが物である筈の私に心を持たせた。
「私は………」
その後もハッキリと答えが出ないまま、イクトは何もない部屋で思考を凝らし続けたのだった………
「おはよう!!」
「おう」
今日も学校へ行く前にエリスと待ち合わせをした。最初こそ大変だった生活も人間は恐ろしいもので、気が付けば慣れてしまっていた。朝早く起きて、一緒に登校。その後はエリスと共に帰宅し、バイトで遅くなる。大変だがそれでも不思議と逃げ出そうと思う事も無かった。
(これこそ好きな女のためならって奴かな………)
もはやこの気持ちは疑いようもない。俺は初めて本気で女性を好きになったのだと思う。中学で経験した初恋や、高校で思った青春の恋みたいなものとは違う、この女性とこれから先もずっと一緒に居たいと思えた。
もはや愛と言ってもいいのかもしれない………
(………って付き合っても無いのに、何アホな事考えてるんだ俺………)
そんな事を考えていたら急に恥ずかしくなった。変な汗も湧き出てくる。
「ん?どうしたの?」
「な、何でも無い!!」
声をかけられ、無駄にドギマギしてしまった。普段は
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