暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府にガンダム(擬き)が配備されました。
第1部
第6話 加賀、苦悩ス〜其ノ壱〜
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
8月20日 鹿島第1024鎮守府
寮棟 赤城・加賀寮室

エインヘリアル艦隊が横浜鎮守府へ向かう前日、早朝。
寮棟の一室で項垂れる1人の艦娘が居た。
第1024鎮守府の空母艦隊を指揮する歴戦の正規空母、加賀である。

「はぁぁぁ……」

寮棟の一室…赤城と加賀に割り当てられている寮室の2段ベッドの下の段に腰掛け、1人項垂れている。
いつもはサイドテールに縛っているセミロングの髪を下ろし、寝間着にしている薄手の白い浴衣姿で項垂れるその姿は、普段の(定晴提督の言う処の)クールビューティーとは遠くかけ離れていた。

「……なんで断らなかったのかしら…」
「Zzz……ぼーき……ぼ〜〜きぃ〜〜……Zzz…ぐぅへっへっ………かゆ…うま…Zzz…」

ボソりと呟いた言葉は、2段ベッドの上の段で寝言を言いながら熟睡する、この寮室のもう1人の住人、赤城には届かず、赤城の寝言が支配する静かな寮室に消えた。

そもそも何故加賀がこんなにネガティブになっているのか。
それは昨晩、寮棟の消灯前まで遡る。


???

昨日 提督執務室

それは鎮守府内の艦娘達が眠りに着く頃。
提督執務室に呼び出された赤城と加賀、第1024鎮守府の主、神宮司定晴提督が向き合っていた。

「私が…彼等の護衛艦隊の指揮を…ですか」
「ああ、正式な辞令は明後日になるが、彼等と大本営が正式に協力関係を締結する方針で固まった。
それで彼等に艦娘を一隻、提供することになったんだが、受け渡しの指定地が横浜鎮守府に決まった。
君達も知ってるだろうが、横浜鎮守府では22日から国際観艦式を執り行う予定で、各国代表を含めた調査会が行われる予定だ。
だが今の太平洋沿岸はいつ深海棲艦に襲われるか分からない程戦線が不安定だ。
其処で太平洋沿岸の各鎮守府に、これ≠ェ発令された」

提督が隣に立つ秘書艦の鳳翔に分厚い紙の束を手渡し、鳳翔がそれを赤城と加賀に手渡した。

「これは……」
「そうだ、大本営発、連合艦隊命令第1024号作戦司令書=B
作戦内容は太平洋沿岸に徘徊する深海棲艦のピケット艦(哨戒艦)を撃滅し、彼等の横浜鎮守府行きの航海と、横須賀鎮守府の国際観艦式の護衛だ。
護衛艦隊は、横浜鎮守府までエインヘリアル艦隊を護衛し、その後は同鎮守府の警備を担当する」
<i2162|24712>
加賀と赤城は手渡された書類を捲り、日本近海の戦略図を見つけた。

「……無理をして海上を行く必要は無いのではないかしら?
彼等は空を飛べるのですし、陸上を進んだ方が安全だと思うのだけど……?」
「俺も大本営にそう提案したんだがな……却下された。
一葉達に帝国海軍の力を見せつけたいんだよ。
海軍にもメンツがあるんだとさ。
それに一葉達の兵器は特殊
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ