暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第8話 「小鴉丸からの招待状?」
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てるな。まあ普段はからかってる側みたいだし、慣れてないんだろう。
そう思う一方で、バニングスは素直になれない子なんだろうとも思う。個人的に彼女は悪い子ではないと思うため、そのへんも可愛らしく思えてしまう。会話相手のレヴィは、カレーを食べることに夢中で全く話を聞いていないが。
「第一私は……聞きなさいよ!」
「ん?」
「何なのよもう……その制服」
レヴィを見ていたバニングスの顔が俺のほうへと向いたが、彼女が何を考えているのか予想がついた俺は無反応を決め込むことにした。
「もしかして……ショウさんと同じ私立天央?」
「んう? そだよ……そういえば自己紹介がまだだったね。ボクはレヴィ・ラッセル、天央中学校の留学生さ!」
元気なのは良いことではあるが、中学生なのだから小学生よりも状況に合わせた対応をしてほしいものだ。まあバニングスはレヴィの性格、容姿がフェイトと似ていることもあって同い年と思っていたのか、やばいと思った顔をしているので彼女の元気を煩わしいとは思っていないようだが。
「ちなみに王さまもおんなじガッコだよ〜」
「どうもご丁寧に。私立海聖小学校4年のアリサ・バニングスです」
お辞儀までするバニングスのほうがレヴィよりも格段に丁寧だろう。
それにしても、小学生にしては綺麗なお辞儀だな。彼女くらいの年で礼儀作法がここまでのレベルとなると……どこかのお嬢様という考えが真っ先に浮かぶな。
ただバニングスの言葉遣いを考えるとその考えに霧がかかってしまう。月村ならば問題なく納得ができるのだが。口にするのは失礼だろうし、今会話しているのはバニングスとレヴィだ。第3者の俺は大人しく静観しておこう。
「えーと……レヴィさん? それともレヴィ先輩って呼んだらいいですか?」
「レヴィ先輩?」
レヴィは先輩という呼び方が気に入ったのか、瞳を輝かせながら笑顔を浮かべた。彼女はバニングスに眼前まで顔を近づけながら返事をする。
「センパイ……なんかカッコイイ。ボク、センパイがいいな!」
「はぁ……それがいいなら……」
レヴィの反応にバニングスは呆れてしまっている。おそらく「この人……何でこんなに喜んでいるんだろう?」とでも思っているのだろう。
先輩呼びにテンションが上がったレヴィは、強いだの凄いだの先輩だの言いながら凄まじい勢いでカレーを食していく。喋りながら食べているせいで口の周りが汚れてしまっているのは言うまでもないだろう。
「やれやれ……」
俺はレヴィの隣へと移動し、空いているイスに腰掛けながらレヴィの顔をこちらに向けた。彼女はきょとんとした顔を浮かべたが、俺は気にせず取り出したハンカチで口の周りを拭き始める。
「食べながら喋るなよ」
「えへへ、ありがと〜」
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