マクロスF
0709話
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「帰ったのか?」
シェリルが病室を出て行ってから数分後、携帯を持ったアルトがそう呟きながら病室の中へと入ってくる。
「ああ、一応ギャラクシー船団から逃げてきた艦を助けてくれた礼として見舞いに来てくれたらしいな」
「……その割には俺は殆ど相手にしないでアクセルにまっすぐ向かって行ったけどな。何だ、俺が口を出すのも野暮だからこれ以上は何も言わないが」
「言っておくけど、別に俺とシェリルはそういう関係じゃないぞ? そうだな、敢えて言うとすれば友人関係といったところか」
「俺にはとてもそうは思えなかったけどな」
溜息を吐くアルト。
だが、シェリルが俺に感じているのは男というよりも弟的な感じだろう。普段の態度から見ると恐らくは……間違い無く。
ともあれ、このままの話題が続くと色々と不味いので、話題を変えるとしようか。幸い、アルトにとってもさっきの行動で弱点が出来たし。
「それよりも、お前はシェリルや俺の相手よりも、さっきの電話の相手をフォローした方がいいんじゃないか?」
「んがっ!? おい、俺は別にランカとは……」
「特定の名前を言った覚えは無いんだが? なるほど、オズマの妹が電話の相手だったのか。それはあれだよな? 以前俺やシェリルと一緒に閉じ込められた。……随分と仲が良さそうだな」
シェリルの持ってきた果物の盛り合わせの中からミカンを取り出してアルトへと放り投げ、からかうように告げる。
そのミカンを受け取りはしたものの、アルトの顔色は面白い程に赤く染まっていた。
男にしては随分な美形だが、その辺の耐性はあまり無いらしいな。ミハエルはその点だと百戦錬磨だってのに。
バスケットの中からパイナップルを取り出して果物ナイフで頭頂部を切り落としながらからかうのだった。
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