第二話 心優しき保護団員、ドライ
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、コンテストが開催されるみたいだね…。しかも一番人気の美しさ部門だ。」
「ほんとだ。」
ミナモシティは数あるコンテストの中でもっともレベルが高いマスターランクのコンテストが開催される。
マスターランクに出場するにはシダケタウンのノーマルランク、ハツシゲタウンのスーパーランク、カイナシティのハイパーランクで優勝した者しか出場できない。
さらにそれぞれ部門があり、一つはかっこよさ部門、かわいさ部門、賢さ部門、たくましさ部門、そして一番人気の美しさ部門。
コンテストはバトルとはまた違った魅力があり、小学生でも出場することもあるため大人気である。
だからこそ、それに紛れて誘拐が発生するのだろう。
「美しさ部門…か。」
グレイシアでシダケタウンの美しさコンテストで出たのだがビリになった苦い思い出があった。
とにかく美しさを極めたいツヴァイにとって、ミナモシティの美しさコンテストは憧れだ。
「せっかくだから見に行く?」
「でも、そんな余裕なんて…。」
「警備も兼ねて…さ。」
なんだか申し訳ない気もしたが兄も別に悪い顔をしていないので少しくらいは…とうなづいた。
コンテスト会場に行くと人にまみれていた。
若い子達からおばさま達、仕事をはやびきしたであろう社会人までたくさんいる。
その中でも警備員が多く、誘拐事件もあってか警戒しているようだ。
「ジュンサーさんに言って特別に通してもらおうか。」
「その方が見渡せるし…そうしよう、兄さん。」
なんとか人ごみをかき分けてジュンサーのもとにかつけて保護団員の証であるバッジを見せた。
「これは…まだ若いのに保護団員なのね。」
「ええ、任務を言い渡されて警備をしようと思いまして。」
「わかったわ、気をつけてね。」
まだ始まる前の会場に入ることができたのだった。
「ここが…ミナモシティのコンテスト会場…。」
ノーマルランクの会場の数倍も広く、コンテスト会場自体も豪華だ。
兄はこのコンテスト会場で全部門をジュペッタ一匹で優勝していたのだ。
「フフ、コンテスト…出てみたい?」
「うん、当然だよ。僕はあの時の悔しさを忘れない。」
ビリになってしまったあの悔しさ…。バトルではそれなりの実力があったため勝てると思っていたのがあのザマであった。
けづやには気にしていて一次審査の評価は高かったのだが二次審査では妨害されまくっていたのだった。
緊張して演技ができなくなったり、びっくりさせられて騒いでしまったりと演技にしょっちゅう支障をきたしてしまうのだった。
「そっか…。」
しばらく見回りしていると一般人がまるでスーパーのセールのように押し寄せ、一番席の取り合いだ。
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