第百八十三話 第6次イゼルローン要塞攻防戦 前哨戦1
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ンフリート星域で発表されたのであるが、これは最初から攻撃する気であったことを糊塗する為にブラフとして流された物で有った。
実際の所、今回の捕虜交換が為される事により、多数の拉致被害者が帰国し、政府としては選挙の票集めの為の出兵をする気は無かったのであるが、ヴァンフリート星域会戦で大敗した為、後がない宇宙艦隊司令長官ロボス元帥と出世欲に駆られた作戦参謀フォーク中佐のスタンドプレーで、更なる票を集められると、最高評議会へ謀った事により出兵が決定したのである。民主共和制と言いながら既に同盟は衆愚政治へと突き進み、政治腐敗の酷さだけが目立つ状態で有った。
同盟軍が恐れているイゼルローンツヴァイは直径60km表面を流体金属の層に包まれた質量100兆トンの天体である。そして完成後の主兵装たる物はシュテルンブレッヒャー(星砕き)(スターライトブレーカー)と呼ばれる事が決まっているとの情報も入っていた。
しかし、その主兵装はオッペンハイマー、フェザーンからの情報により今だ建造すらされていないとの事であり、このまま手を拱いてイゼルローンツヴァイが完成し、イゼルローン要塞とツヴァイによる鉄壁の守りとなる前に両要塞を攻略するべく進撃したのである。
投入された艦隊は5個艦隊、総司令官ロボス元帥自率の司令部艦隊5000隻、ルフェーブル中将の第3艦隊13000隻、パストーレ中将の第4艦隊13000隻、ホーウッド中将の第7艦隊13000隻、アル・サレム中将の第9艦隊13000隻、ドールマン中将の第11艦隊13000隻、総数70000隻、総兵力798万6500名であった。
対する帝国軍は、宇宙艦隊司令長官エッシェンバッハ元帥率いる直衛艦隊15000隻、ゼークト大将率いるイゼルローン駐留艦隊15000隻、シェーンバルト艦隊3000隻、そして、捕虜交換式典に参加する為にイゼルローン要塞完成以来、初めて来た皇族であるテレーゼ殿下の護衛艦隊10600隻、総数43600隻、総兵力489万122名であった。又別に要塞には軍人、軍属、民間人を含め550万人が居た。
所で誰が見ても猪突猛進のビッテンフェルトがイゼルローンの危機の通信を聞いて飛び出さなかった訳は、最初の通信妨害がケスラーの仕業であり、襲来直後にメックリンガーに連絡を入れ、ビッテンフェルトを呼び出してテレーゼの親書を見せたからであった。
さしもの猪も敬愛するテレーゼの命令と頼みなら聞かない訳が無く、イゼルローン回廊帝国側出口で毎日イライラしながら陸戦訓練で憂さを晴らしていたのであり、それに付き合わされるオイゲンやディルクセンは非常に迷惑していたのである。
「まだまだ行くぞ!」
「もう勘弁して下さい」
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