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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第10話 「出会う少女達」
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めて才能溢れる魔導師ですし、ショウとも親しい間柄でしょうから」

 ショウくんと親しくしてるって言ってくれたのは嬉しいけど……私の名前はなにょはじゃなくてなのはだよ。

「えっと……シュテルって呼んでいいのかな?」
「…………」
「あの……」
「好きに呼んでもらって結構ですよ。ただあなたは内気なように見えますので、すぐに下の名前で呼ぶとは思っていなかっただけです。どこぞの少年とは違いますね」

 どこぞの少年って状況からもシュテルちゃんの視線から考えてもショウくんのことだよね。ショウくんは完全にスルーしてるけど……。

「……というわけでショウ、今度デートしましょう」

 唐突の言葉に私の隣からは食器類がぶつかる音が鳴り響き、目の前にいる少年は頭を抱えた。
 えっと、何がというわけなんだろう。話が全く繋がってない……って、デート。デートってあのデートだよね。つまりショウくんとシュテルちゃんはそういう関係ってこと?
 それがおかしいとは言わないけれど、私が思うにショウくんが一番親しくしているのははやてちゃんだと思う。事件のときだって彼女のために彼は必死に戦っていたのだから。
 でもはやてちゃんはショウくんとはただの友達だと言っていた。嘘を言っているような見えなかったし、ショウくんに聞いても同じ答えが返ってきそうである。ということはやはり彼とシュテルちゃんは……。

「デ、デデデート!?」
「フェイト・テスタロッサ、なぜあなたがそこまでうろたえるのですか?」
「え、いや、その……!」
「その?」
「シュテル、反応が良いからっていじめるなよ」

 ショウくんからの制止の声がかかったからなのか、シュテルちゃんの顔に若干ではあるけど不機嫌さが現れたように見える。無表情といえば無表情なので気のせいかもしれないが。

「それにデートって何だ?」
「デートとは男女がふたりで出かけることですが?」
「そうじゃ……あぁくそ、俺の聞き方が悪かった。何で突然そういう話題になったんだ?」
「それは……何となくです」

 ドヤ顔と呼べそうな顔をするシュテルちゃん。彼女の顔を間近で見たショウくんは、みるみる不機嫌になっていく。

「そんな顔をしていると可愛い顔が台無しですよ」
「……お前のほうが可愛い顔してるよ」
「お世辞でも急にそんなこと言わないでください。照れてしまうじゃありませんか」

 えっと、私が思うにショウくんはお世辞じゃなくて皮肉のつもり言ったように思うんだけど。苛立った顔してたし。というか、シュテルちゃんは全く照れてないよね。顔が赤くなってないどころか無表情だし。

「……まあ冗談ですが」
「本当にお前はイイ性格してるよな」
「それほどでも」
「褒めてない……」
「ショ、ショウくん、気持
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