第六章 正義の在り処編
第百七十八話 『とある模擬戦と苦しむ声』
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
キャロが竜魂召喚をしてフリードが本来の巨大な姿へと早変わりする。
「エリオ君!」
「うん!」
それでエリオがフリードに乗り込みその手綱を握る。
「エリオ君! 前衛を任せたいけど今回はフリードと一緒に援護に回ってもらっていいかな!?」
「任せてよ、キャロ!」
それでエリオとフリードは飛翔して空に舞い上がる。
「うん……。前衛のエリオを欠くのは少し痛いけど、そこはセイバーズのランとレン、そしてあたし達の攻撃の要であるスバルに任せるわ! あたしは背後で援護を、キャロは全員分のブーストを!」
「任せてよ、ティア!」
「はい! アルクェイドさんの攻撃は僕が防ぎ切ります!」
「切り込みは私に任せてください!」
「わかりました! 頑張ります!」
それで四人は元気よく声を上げる。
それでティアナは「後は……」と残りの命令を口に出す。
「後は、そうね。志貴さんのあの変幻自在な動きにも厄介だけど、一番注意するのは直死の魔眼よ! あれはあたしのフェイク・シルエットを完全に無効化できる力を持っているわ!」
そう、志貴の視界には生きているモノには必ず死の線と点が写って見えるはずだが、フェイク・シルエットによる幻術は死の線が映りにくい……。
多少は映るだろうがあきらかに人のそれと比べれば薄いものだろう。
それで志貴はそれを戦力としてみず、ただの幻影と判断できるために無視できるのだろう。……それでも志貴は油断せずに切り裂くとは思うが。
そのために志貴の直死の魔眼には幻術は通用しないということになる。
これは事実上ティアナの得意技を初手から封じられているといっても過言ではない事態だ。
アルクェイドは多少誤魔化せる事はできるだろう……。
しかし、志貴には通用しないのだからアルクェイドと今回は組んでいるということもありうまいように切り伏せられるだろう。
ただ、それ以前に志貴の実力は聖杯大戦で証明されたように本気を出してもアルクェイド以下なのだから、パワーバランスははっきり言ってあきらかにアルクェイドはパラメーターがカンストしていると言ってもいい。
これでは志貴とアルクェイドにとってはフォワードのみんなが一斉にかかっても赤子の手をひねる程度の気分で撃墜されるのは目に見えている事実である。
しかし、あくまで模擬戦。されど模擬戦とも言われたらそれでお仕舞いだが、一撃……そう、一撃だけでも二人に与えることができればそれで模擬戦は終了する。
その一撃を六人で導き出すのだ。
『それじゃ、始め!』
そこでなのはの始めのコールがかかった。
「いくわよ、みんな!」
『おうッ!(はいッ!)』
それでまずキャロが、
「ブーストアップ×5!」
全員の体にブーストをかける。
それによって打撃力・防御
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ